韓国側「日本政府に『二国間協議』要請」…韓日WTO紛争解決に第一歩
- 国際
- 2019年7月6日
韓国政府が日本の経済報復措置が始まる1日前である3日、日本政府に二国間協議を公式に要請したことが確認された。二国間協議は韓国政府が対応策に挙げる世界貿易機関(WTO)紛争解決手続き上の最初の措置に当たる。
産業通商資源部(以下、産業部)は3日、駐韓日本大使館を通じて「日本の輸出制限措置に関連した二国間協議を要請する」という意見を日本政府に伝達したと4日、明らかにした。産業部は日本の経済報復措置を主導した経済産業省の韓国側カウンターパートだ。
この日、同部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長は各種国際規範を挙げて日本の措置の不当性を一つ一つ指摘した。兪本部長は「韓国政府は、国際規範に反し、過去の日本の主張および発言からも外れ、世界経済の発展を脅かす日本の輸出統制強化措置を撤回するよう強く求める」と話した。この日、ソウル中区(チュング)貿易保険公社で開かれた「日本輸出統制関連関係機関会議」でだ。会議には産業部通商関連部署と半導体・ディスプレイ協会、貿易協会、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)、戦略物資管理院の関係者らが参加した。
兪本部長が日本を糾弾し、根拠に挙げた1つ目の国際規範は「ワッセナー協定(ワッセナー・アレンジメント)」の基本指針だ。この指針は多国間戦略物資の輸出統制システムの根幹に挙げられている。兪本部長は「ワッセナー協定の基本指針は『すべての加盟国が特定国家や特定国家群を対象にしないものであり、善良な意図の民間取り引きを阻害しない範囲内で制度を運営しなければならない』と明示している」とし「日本の措置は韓国だけを特定して善良な意図の両国民間企業間の取り引きを制限するもので、ワッセナー協定の基本指針に背く」と指摘した。
兪本部長はまた「戦略物資の輸出統制制度は国際平和・安全維持という趣旨に合うように客観的かつ合理的であり、公正に運営されなければならない」とし「日本が『信頼の毀損』という恣意的な主張をしながら輸出制限強化措置を発動するのは、戦略物資輸出統制趣旨に全く符合しない」と指摘した。
韓国が関連規定を誠実に守っている点も強調した。兪本部長は「韓国は戦略物資4大輸出統制体制および3大条約にすべて加入している模範国家として関連義務を誠実に履行している」とし「ワッセナー協定の加盟国から戦略物資管理に対していかなる指摘も受けたことがない」と話した。続いて「日本が責任ある戦略物資の国際輸出統制当事国なら、韓国が提案した二国間協議に応じるよう求める」と付け加えた。
世界貿易機関(WTO)規定にも言及した。関税及び貿易に関する一般協定(GATT)第11条が代表的だ。原則的に商品輸出に対する禁止・制限を許容しない内容だ。兪本部長は「日本が『信頼関係が損なわれた』など不明確でWTO協定上の根拠にない理由を挙げながら一方的に韓国に対してのみ輸出統制措置を強化したことはWTO諸般規定に符合しない」と指摘した。
最後に根拠として挙げている国際規範は、日本が先週議長国として参加した主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の会議宣言文だ。兪本部長は「日本はG20サミットで『自由で公正かつ無差別な貿易・投資環境の実現に努める』という大阪宣言を採択した」とし「自国が主導した合意精神に反するような、矛盾する行動を取ってはいけない」と話した。
今回の措置が韓日を越えた世界経済に副作用を及ぼすだろうとも警告した。兪本部長は「日本の措置は両国の経済関係を損なうだけでなく、世界貿易秩序や第三国企業にも深刻な被害を及ぼすものと予想する」とし「長く定着したグローバル供給体系を揺さぶり、世界経済に大きな不確実性と脅威として作用するだろう」と話した。
韓国政府の努力についても説明した。兪本部長は「政府はさまざまなシナリオを念頭に置いて我が国産業に対する長・短期的な影響を点検する一方、核心素材・部品・装備の輸入先の多角化、国際競争力および国内調達ネットワーク強化などのために近く対策を発表する」と話した。兪本部長は3~7日に予定された中南米への海外出張を電撃的に中止した後、日本との通商摩擦対応を陣頭指揮している。
一言コメント
話すだけ無駄なような気もするが…
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