<米韓合同軍事演習>再開めぐり政権内で足並みの乱れか
- 国際
- 2018年8月31日
トランプ米大統領は29日、北朝鮮との非核化交渉を進めるために中止した米韓合同軍事演習を再開する考えがないことを明らかにした。前日の28日にはマティス国防長官が、演習に関して「これ以上中断する予定はない」と述べて演習再開の可能性を示唆したばかり。北朝鮮への対応を巡り、政権内での足並みの乱れもうかがえる。
6月の米朝首脳会談後、トランプ氏が北朝鮮と対話を継続している間の演習の中止を表明。8月に予定されていた演習は取りやめになり、毎年春に実施されている演習が実施されるかが焦点となっていた。
マティス氏は28日の記者会見で、トランプ氏の指示で8月の演習の中止を決めたが、そのほかの演習については決めていないと説明。来春の演習に関しては米朝の非核化交渉の推移を勘案して方針を決定する考えを明らかにした。AP通信は30日、米政府高官の話として、来春の合同演習に向けた準備作業が進められていることを伝えた。
一方、トランプ氏は29日、ツイッターで北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との関係について、「非常によく友好的だ」とし、「米韓合同軍事演習に巨額の費用を投じる理由はない」と投稿した。ただ、状況によっては「大統領は即座に韓国や日本と演習を再開することができる」とし、その際は「かつてない規模になるだろう」と北朝鮮をけん制した。
また、トランプ氏は米朝交渉が進まない背景には中国の影響があるとの見方を示し、米中貿易摩擦が強まる中、北朝鮮が対米関係改善を進めないよう圧力を受けているとの考えを示唆した。
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