トルコ・リラ急落で市場動揺 対米強硬姿勢が「火に油」
- 国際
- 2018年8月14日
トルコの通貨・リラの急落が、世界の金融市場を揺さぶっている。エルドアン大統領が米国に対して強硬姿勢を貫き、利上げも拒む構えでいることが、通貨危機に「火に油」を注ぐ構図となっている。各国の株式市場は軒並み下落し、東京でも約2%の下落。通貨安が新興国全体に広がるとの懸念もくすぶる。
「金利は金持ちを富ませ、貧しい者をもっと貧しくする搾取の手段。私が生きている限り、金利のわなには陥らない」
トルコのエルドアン大統領は12日、国内の演説でこう強調し、利上げして通貨安を食い止めることに慎重な姿勢を示した。これを受け、13日の外国為替市場ではさらにリラが売られ、一時1ドル=7リラ台の過去最安値を更新した。
リラ安の原因は、米国人牧師の長期拘束に端を発する米国との対立だ。米トランプ政権は10日、トルコの鉄鋼・アルミへの追加関税引き上げを発表し、リラ売りに拍車がかかった。
エルドアン氏は12日にも演説で対米強硬姿勢を崩さない意向を表明。10日付の米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿では、米国以外との関係を強化することを示唆した。
アルバイラク財務相は13日朝、「預金が没収されたり、銀行口座の外貨がリラに転換されたりすることはない」とツイッターに投稿したが、市場の不安は強まる一方だ。
一言コメント
今後の東京市場も注目だ。
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