ホンダ車、15年ぶり新車販売首位。7万台超の差を付け圧勝
- 企業・経済
- 2018年4月6日
2017年度の車名別新車販売は、ホンダの軽自動車「N―BOX」が前年度比16・2%増の22万3449台を販売し、初の年間首位を獲得した。ホンダ車が年間首位になるのは02年度の小型車「フィット」以来15年ぶり。2位のトヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」に7万台以上の差をつけた。
トップ10の顔ぶれのうち7車種が軽で、軽人気を象徴する結果となった。首位の「N―BOX」は17年4月―9月期も首位を獲得し、17年9月に全面改良してさらに販売を伸ばした。室内空間の広さなどが子育て層を中心に受け入れられている。
このほか3位のダイハツ工業「ムーヴ」、4位の日産自動車「デイズ」など、上位10位圏内に入った軽6車種が2ケタ%の伸びを示した。
2位のプリウスは33・8%減の14万9083台を販売し、昨年の首位から順位を落とした。現行モデルは15年12月に全面改良して投入したが、新車効果が一巡した。
首位になった「N―BOX」は2011年12月の発売以来、初めて全面改良した。開発段階で特にこだわった点が、ファミリーカーとして乗り心地や性能を確実に進化させること。当社の開発陣には車好きが多く、走って楽しい車作りに陥りがちだ。そのため、チーム内でしっかりと意思統一して開発にあたったという。
「N―BOX」の顧客はファミリー層で、子育てに励む“ママユーザー”が中心。彼女らの生活を徹底研究し、どうすれば子育て生活が楽になるのか、喜ばれるのかを考えられている。
今回、燃料タンクの薄型化とエアコンのセンター配置により、軽乗用車最大級の室内空間をさらに拡大した。これにより従来の「ベンチシート」に加え、助手席を後方に大きく動かせる「助手席スーパースライドシート」と、車いすごと乗車できる「スロープ仕様」の計3パッケージをそろえた。
中でも助手席スーパースライドは、前後スライド幅を57センチメートルと大幅に広げたことで多彩な使い方ができる。
助手席に座りながら後部座席の子どもにも手が届くほか、前にスライドして車内の自由な移動を可能とし、前後席をジグザグに配置すれば車内全員でコミュニケーションをとりやすくなる。
快適さも追求したという。振動や騒音を発生源で抑えるエンジンマウントシステムを採用し、防音材や遮音材も最適に配置することで静粛性を向上した。加えて、高性能ダンパーシステムの採用により、乗り心地と操縦安定性も両立させている。
今後、快進撃はどこまで続くか。
一言コメント
軽頼みなのが不安だ。
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