新電力系企業、関西で値下げ続々 割安維持で本丸「関電」に攻勢
- 企業・経済
- 2017年8月18日
関西電力が8月1日から家庭向け電気料金を平均3.15%値下げしたのに合わせ、新電力も次々と値下げに乗り出した。「関電よりも割安」という売りを損なわないように価格差を維持することで攻勢をかける。利用者はどこを選べばいいのか、頭を悩ませそうだ。
大阪ガスは昨年4月の電力小売り全面自由化以降、40万件以上の顧客を獲得している。関電が値下げを発表すると、直ちに約2.6%の値下げで対抗。都市ガスとのセット割引などと合わせれば、関電の標準的な料金より「最大5%安い」のが売りで、比較的電気を多く使う家庭で割安感が出るようにした。
ケーブルテレビのジェイコムウエスト(大阪市)や関電系の通信子会社、ケイ・オプティコム(同)も値下げを実施し、使用量が多い家庭では関電より得になる料金体系を維持した。
大阪いずみ市民生活協同組合(堺市)も電気料金を約2.7%下げた。関電、大ガスの標準的な料金と比べ、どんな使用量でも安くなるといい、広報担当者は「商品を宅配している顧客を中心に切り替えを提案できている」と話す。
関電は7月末までに、顧客の約9%に当たる97万件を新電力などに奪われた。西日本の大手電力と比べ電気料金が全体的に割高な上、世帯数も多いため、さまざまな新電力が参入している。
電力比較サイトを運営するエネチェンジ(東京)の巻口守男顧問は、電力会社を選ぶポイントを「電気料金が月平均で7千~8千円を超える世帯は切り替えメリットが出ることが多い。生活スタイルに合わせて料金プランを比較するのが良い」とアドバイスしている。
一言コメント
電気料金の値下げ競争!さすが大阪と思いたくなるような商魂です。
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