7.5億円 金塊強奪 逮捕の野口容疑者
- 政治・経済
- 2017年5月24日
福岡市博多区で昨年7月に警察官を装った男らに7億5000万円相当の金塊が盗まれた事件で、窃盗容疑で逮捕された名古屋市千種区池下町2、会社役員、野口和樹容疑者(42)が愛知県を拠点とする不良グループのリーダー格だったことが23日、捜査関係者への取材で分かった。高級車などを対象に窃盗を繰り返して逮捕されたこともあり、福岡、愛知両県警は野口容疑者が独自のネットワークで事前に金塊取引の情報を得て事件を主導したとみて調べている。
捜査関係者によると、野口容疑者は土木会社役員を務めながら不良グループを率い、暴力団との関わりもあった。高級車盗やカー用品店荒らしなどで逮捕されたことがあり、素行不良者として愛知県警もマークする存在だった。今回も不良グループ仲間らを集めて実行したとみられる。
また、野口容疑者らは事件後1週間以内に盗んだ金塊160キロのうち90キロを東京都内の貴金属店に2回に分けて計約4億3000万円で売却。その大半を実行役で山分けしていた。一部は売却の際に税務署への届け出が不要な法人間の取引を装うために法人名義を貸してくれた都内の別の貴金属店側に謝礼として渡していた。
事件は昨年7月8日午前9時半ごろ発生。福岡市博多区博多駅東1のビル1階で、警察官風の服を着た男らが貴金属会社役員の男性(38)らに「警察、警察」などと声をかけ、男性が売却するために持っていた金塊160キロなどが入ったアタッシェケースを調べるふりをして車に積み込んで逃走した。
また両県警は23日、新たに名古屋市中区栄5、自称会社員、内田拓海容疑者(24)を窃盗容疑で逮捕した。逮捕者は7人になった。逮捕状を取った残る3人の行方を追っている。
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