政務活動費の不正相次ぐ富山市議会 合計11人が辞職
- 詐欺・悪徳商法
- 2016年10月2日
先月20日 、政務活動費不正が取り沙汰される富山市議会の市田龍一議長(当時)が政務活動費を不正に受け取っていたことで辞職願を提出した。
市田氏が不正を行っていたと目されるのは、オフィス用品店での取引。去年春、プロジェクターなどを購入するという名目で、政務活動費を不正に受け取った。だが、実際には購入しておらず、市田氏は「忙しさにかまけて、放置した」としている。
その後も富山市議会の不正の発覚は後をたたない。先月29日には政務活動費約13万円を不正所得したとして、岡村耕造 市議(当時)が謝罪、丸山治久 市議(当時)も辞職願を提出、一連の政活費の不正で辞職、辞意表明した市議は合計11人となった。さらに政務活動費不正は富山県議会にまで波及し、富山県議会・民進党 坂野裕一 県議(当時)が印刷会社から白紙の領収書を使い130万円を不正に受給したとして辞職。県議会で辞職は3人目だ。
富山市議会では合計11人が辞職、1億2000万円をかけて補欠選挙が開かれる。同様に県議会でも合計3人が辞職したことを受け、6000万円をかけた補欠選挙が開かれるという。
そしてこの問題は全国に飛び火。先月26日には宮城県議会 中山耕一議長が妻が購入したマッサージチェアの領収書をパソコンやデジカメ代として添付したことを陳謝。あくまで妻が取り違え、添付したと釈明した。中山議長は「辞職は考えていない」としている。さらに大阪・阪南市の庄司和雄市議は、政務活動費を不正受給したとして刑事告発されている。
そもそも政務活動費の不正請求は有印私文書偽造・同行使で5年以下の懲役か詐欺の罪で10年以下の懲役に問われる犯罪行為 。なぜ市長や知事が告訴することがないのか、全国市民オンブズマン連合会の浅井亮代表幹事 は「なれあいというか、議会運営に支障が及ぶことを懸念しているのでは」と話す。
先月26日、富山県議会は再発防止のため、領収書や会計の帳簿などをHP上で公開することを決めた。大阪府、兵庫県、高知県、徳島県に続き5例目だ。
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