データミックスは企業間取引・企業経営に必須なビジネスニュース、政治・社会ニュースを配信しています

お名前ドットコム

ガザの新生児28人、脱出後の運命 「死の領域」からエジプトに退避 イスラエル攻撃のシファ病院


イスラエル軍の攻撃が続くパレスチナ自治区ガザで昨年11月、地区最大のシファ病院から助け出された新生児らのうち28人がエジプトに退避した。


 イスラエルは当時、イスラム組織ハマスの司令室が地下にあるとして病院周辺を激しく攻撃。水や燃料、医薬品が不足し、連日のように犠牲者が出ていた。国連機関が「デスゾーン(死の領域)」と呼んだ病院から退避した新生児らはその後どうなったのか。

◇「神がつないだ命」  
エジプトの首都カイロ郊外に立つ真新しい養護施設。ガザを脱出した新生児らのうち9人が暮らしている。戦時下の混乱でほとんどが保護者を伴わずにガザから脱出。付き添った看護師2人が今もエジプトに残り、生活を共にする。

 「全員生き延びられないと思った」。看護師ムハンマド・ラードさん(33)とビラル・タバシさん(34)はガザの病院で新生児らと最初に対面した時のことを振り返った。保育器に4人ずつ入れられ、低体重で骨が浮き出ていた。退避したエジプトで28人のうち10人が死亡。奇跡的に生き延びた「神が命をつないだ赤ちゃんたち」(タバシさん)も厳しい環境が原因で、多くが何らかの障害を抱えている。

 当時、ほとんどの保護者は自分の子供が退避したことを知るすべがなく、病院で保管されていた資料も消失。保護者の所在が不明の期間が続いた。少しずつ確認が進んだが、家族全員が死亡していたケースもあった。保護者と再会できた9人は一部がガザに戻り、残りがエジプトや別の国で暮らしている。

 ◇母の自覚  
カイロ郊外の人けの少ない巨大な集合住宅から赤ちゃんを抱いた2人の女性が現れた。子供と再会してエジプトにとどまる家族が、政府が提供したこの住宅で暮らしている。

 ガザ北部ジャバリヤで暮らしていたシャイマさん(24)は昨年10月30日、爆撃音が響くシファ病院で娘のキンダちゃんを出産した。妊娠8カ月目の早産で、娘は生まれてすぐに保育器に移され、娘の姿を見る間もなく自身も別の病院の集中治療室に入った。娘がエジプトに退避したことを知ったのは、昨年11月に退院してからだった。

シャイマさんは娘を追ってエジプト入り。「あなたの娘さんですよ」と保育器が並ぶ病院の一室で娘の元に行くよう看護師に促されたが、最初はどの子か分からず涙が止まらなかった。初めて軽い体を持ち上げ、母の自覚が芽生えた。

 「キンダを見せて」。封鎖されたガザに残る夫は毎日のビデオ通話で、スマートフォンの画面越しに娘の姿を探している。アラビア語で「山のように強い」という意味のキンダという名は夫が付けた。「夫は娘に一度も会えずに死ぬことを恐れている」。

◇「銃を買って」  
ガザ市のハラ・アルークさん(25)も退避した娘を追って昨年12月、当時4歳の息子とエジプトに避難してきた。ガザにいる父を慕う息子から「いつお父さんが来るの」と繰り返し質問されるという。息子は「お母さん、銃を買って。そうしたらユダヤ人を撃って、僕が検問所を開ける」と口にすることもある。

パレスチナとイスラエルの間では世代を超えて暴力の連鎖が続き、和平は実現していない。もし、子供がハマスなどの戦闘員になりたいと言ったら母としてどう思うのか。シャイマさんも、アルークさんも口をそろえた。「もちろん子供の意志を尊重する」。 

時事通信より転用

時事通信

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

※日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

注目他社記事一覧

第3弾 波戸崎崇の思惑と、利用される幹部陣 山下遥香、西岡勇成、船津裕隆の人生はどこへ(後編)

★契約書控え無し移籍金支払い期限無しで辞めたら契約不履行で契約金を払わない悪質スキーム 前編で書いた通り、波戸崎は高学歴で歯車思考の洗脳しやすい従業員を周りに置いているが、バルセロナグループ自体に信用がない為に現地採用の […]

コメントなし

第3弾 波戸崎崇の思惑と、利用される幹部陣 山下遥香、西岡勇成、船津裕隆の人生はどこへ(前編)

前回は、バルセロナグループの金融商品取引法違反やキャストの移籍金詐欺について詳しく述べた。今回は予告していた、西岡勇成、船津裕隆、の情報とバルセロナグループ波戸崎崇と山下遥香のSNSを使ったビジネスモデル(カルト宗教的勧 […]

コメントなし

第二弾 バルセロナグループの黒い噂 可哀想な金魚(移籍したキャバ嬢20名)後編

か弱き金魚達は完全なる被害者であり、バルセロナが撤退した後は中洲の各お店で受け入れるだろう。繁華街で生き抜いた人々にはそのような寛容な思考がある。1人として働きにくいと感じさせてはいけない。元の店に戻りにくいように裏切ら […]

コメントなし

第二弾 バルセロナグループの黒い噂 可哀想な金魚(移籍したキャバ嬢20名)前編

列島は台風が去り徐々に熱気と湿度が下がりつつある。第一弾から調査している実際の内装費はいくらなのか?我々はネットワークを駆使し、オオモ◯総建社員の証言のもと、実質内装費「税抜1.5億円」と確認した。 また、波戸崎氏がソフ […]

コメントなし

第一弾(後)波戸崎崇の投資話と洗脳手法に騙される中洲の人たち

前述の会社ぐるみで一般のキャストに自分達の投資を伏せて、あたかも自分達が特別扱いされてると感じでいる投資者(キャバ嬢)が正に騙されているのだ。調べるほどバルセロナという会社は詐欺と欺瞞、嘘で固められたマルチ詐欺集団のよう […]

コメントなし

注目他社記事一覧

独自記事

【松本昌大】アフターコロナシリーズEP2~事件師たちを追う~

2024年の日本の選挙、いやー大波乱でしたね!自民党がまさかの過半数割れ。とはいえ「まあ、そうなるよね」と予感してた人も多いでしょう。世の中、どこにでもある「不信感」。これが政治だけじゃなく医療福祉業界にも広がってるんで […]

【松本昌大】アフターコロナシリーズEP1~事件師たちを追う~

昨年、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行した。今年に入り日本ではプロ野球よりメジャーリーク大谷の話題で日本が明るくなり活気が戻ってきた。活気が戻りつつ街が賑わえばやはり増え […]

コメントなし

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第5弾)

株式会社ブランニュープランニングの終りの始まりが来た。 民事再生という逃げ道をとった村田晃士氏 登記簿(関税人の名前消して) 3月末に動きがあった。私共データミックスの情報が嘘ではないことを証明した内容だ。(株)ブランニ […]

1件のコメント

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第4弾)

2024年、石川県能登半島での大地震から始まってしまい、衝撃的な令和六年のスタートに不安を感じたが、被災者の皆さんの行動力や頑張りに胸を打たれながらの2ヶ月でした。特に心苦しいのがこんな大変な状況なのに発生してしまうのが […]

2 comments

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第3弾)

今年も残すところあとわずかとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 アメリカは大谷翔平選手移籍の話題で盛り上がる中、わが国では政治家の裏金問題が岸田政権を揺るがす事態となっています。 今から来年のことが心配になっている […]

コメントなし

独自記事一覧

石川の一撃

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?ゴルフ場を巡る攻防「尾崎朝樹氏・田原司氏と児玉氏との関係性は?」(第11弾)

中国で発生した新型肺炎は終息する兆しがなく、世界中で猛威を振るいつつあります。 暖かい季節になってきましたが、読者の皆様も健康管理など、くれぐれもご留意ください。 前回、ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(以下クイーンズヒル […]

4 comments

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?ゴルフ場を巡る攻防「田原司氏と児玉氏との関係性は?」(第10弾)

温暖化と言われる時代ですが、やはり寒い季節ですね。 読者の皆さん風邪など引かないようにしてくださいね。 児玉氏の毎年の様にお友達と行われるマックスゴルフコンペ動画を見て 貴殿のスイングに目を奪われましたよ。 それに加え「 […]

1件のコメント

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?役員構成変更そして今後のI・Bは?(第9弾 後編)

豪雨、台風と今年も不安定な夏でしたが、やっと涼しくなってきました。 東京五輪もいよいよあと1年となりましたが、読者の皆様はいかがお過ごしでしょうか。 (取締役 児玉崇氏) 前回はデータ・マックス社の度重なる役員構成変更に […]

コメントなし

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?さらなる役員構成変更の意図は?(第9弾 前編)

梅雨が明け真夏日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか? 昨年にも増して暑さが厳しく感じられますね。 しばらく酷暑は続きそうですが、読者の皆様もお体に気をつけてお過ごしください。 さて、昨年も報じてきた「データ・マ […]

コメントなし

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?(第8弾 後編)

後編 「役員構成変更に見え隠れする児玉氏の未来図とは」 前編に続いてデータ・マックスグループの役員構成について考えた。 ※同役員構成については、「NetIB News」「データ・マックス」は善か悪か?信念か金か?(番外編 […]

1件のコメント

石川の一撃記事一覧

Copyright© 2017 データミックス All rights reserved.