3補選全勝で攻勢強める立民、閣僚経験者「政権交代を掲げても非現実的でなくなってきた」
- 政治・経済
- 2024年4月30日
立憲民主党は、自民党派閥の政治資金規正法違反事件への批判を追い風に、衆院東京15区、島根1区、長崎3区の3補欠選挙でいずれも勝利した。今後は規正法改正を巡る与野党の議論などを通じ、岸田政権との対決姿勢を強めていく構えだ。6月23日の今国会会期末に向け、内閣不信任決議案の提出も視野に入れている。
「自民党の政治改革案では、国民の信任は得られないと認識してもらいたい」
立民の泉代表は28日夜、党本部で記者団にこう強調した。自民の対応次第で早期の衆院解散・総選挙を求める意向も示した。閣僚経験者は「次期衆院選での政権交代を掲げても、非現実的な目標ではなくなってきた」と手応えを口にした。
後半国会で最大の焦点となる規正法改正を巡っては、立民は政治資金パーティーの全面禁止や企業・団体献金の廃止などを打ち出しており、これらの改革に慎重な自民に実現を迫る方針だ。立民内では「国民の政治不信はかつてないほど高い。内閣不信任案を提出しない選択肢はない」(幹部)との声が上がっている。
ただ、党内で泉氏の求心力が高まっているわけではない。2021年11月に代表に就任して以降、過去3回の衆参補選では公認候補が全敗し、政党支持率は今も低迷している。
泉氏の代表任期は9月末までで、同月中に代表選が実施される予定だ。党内には「『敵失頼み』の泉体制では、党勢拡大にも限界がある」(ベテラン)との見方が根強く、枝野幸男前代表や野田佳彦元首相らの代表選出馬を期待する声も一部にある。
読売新聞より転用
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