投げても・打っても・守っても巨人の山崎伊…タイムリーで先取点、挟殺プレーで「失敗」し7回1失点で勝ちきれず
- スポーツ
- 2024年4月17日
阪神1―1巨人(セ・リーグ=16日)――巨人は三回、山崎伊の適時打で先行。阪神は七回に糸原の犠飛で追いついた。その後は両チームの救援陣が踏ん張り、延長戦へ。雨が強まり、引き分けとなった。
◇ 走者を背負っても、粘りの投球を続けていた。しかし、巨人の山崎伊は、終盤のもうひと踏ん張りができず、勝ちきれなかった。
1点リードの七回、安打と犠打で一死二塁となり、打席には木浪。投ゴロを捕球し、飛び出した二塁走者の植田を追いかけて挟殺プレーに持ち込んだ。球を受けた三塁手の坂本は、打者走者もアウトにしようと二塁に送球。この間に三塁を狙った植田に坂本がタッチをかいくぐられてセーフとなった(記録は野選)。二、三塁とピンチが広がり、代打・糸原に高めの速球を打たれ、犠飛で同点とされた。
坂本は「ジャッジミス。(山崎)伊織に申し訳ないです」と責めを負った。一方の山崎伊も「よく言えば1点で粘れたが、内野ゴロか三振がほしい場面でフライを打たれてしまった」と悔やんだ。
山崎伊には「忘れられない試合」がある。昨年4月、甲子園で行われた阪神戦だ。自信があったカットボールに固執して単調になった結果、三回途中8失点と阪神打線の猛攻を食い止められなかった。その後も甲子園で勝ち星はない。ただ、この日は何度も得点圏に走者を背負いながら、六回まではピンチを切り抜けた。140キロ台後半の直球は力強く、要所ではフォークボールで空振り三振を奪った。
自らの適時打で先取点を挙げ、7回1失点と試合を作った。先発としての役割は十分果たしたが、杉内投手チーフコーチは「うちのエース格。(苦しい場面を)経験して、もう一段レベルアップしてほしい」とさらなる成長を期待する。
取れそうで引き分けてしまった1点勝負の試合に、山崎伊は悔しげな表情を隠さなかった。次こそは、敵地・甲子園で白星を手にしたい。
読売新聞より転用
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