【バレー】日本2位、スタメン全員変更で米国に2-3も宮浦27得点!前夜にパリ五輪切符は獲得
- スポーツ
- 2023年10月9日
<パリ五輪予選/男子W杯バレー:日本2-3米国>◇8日◇プールB◇最終日◇東京・代々木第1体育館
前夜1試合を残して2大会連続の五輪出場を決めたプール2位の日本(世界ランキング4位)が、今大会を2位で終えた。同じく来夏パリ切符を獲得している全勝の首位米国(同2位)と最終日に対戦し、2-3で逆転負け。第1セット(S)を今大会初めて落とした時点で、セット率の差で2位が決まったが、両軍最多の27得点を挙げたオポジット宮浦健人(24=パリ)ら新たに先発したメンバーの意地で一時は2-1とリード。しかし第4S、最終の第5Sを落として5勝2敗で終えた。
歓喜の涙から一夜明け、日本がスタメンをガラリと入れ替えた。ここまで出場機会の少なかった宮浦やアウトサイドヒッター大塚達宣(22=パナソニック)に、セッター山本龍(22=ブカレスト)を起用。ミドルブロッカーには、故障離脱した高橋健太郎(28=東レ)に代わって登録したエバデダンラリー(23=パナソニック)が登録即先発した。
その若手が第1Sから躍動した。エバデダンラリーのブロックで先制点を奪うと、宮浦のスパイクで連続得点。浮き足立つこともなく、中盤まで接戦に持ち込んだ。後半に逆転されて19-25とこのセットを落としたが、宮浦が5点、大塚が4点を挙げ、エバデダンラリーもブロックで2点をマークした。
前日7日、スロベニア(同7位)にストレート勝ちして2位以内を確定させ、来夏のパリ五輪(オリンピック)切符を手にした。五輪開幕まで9カ月間の準備期間を確保した日本にとって、今年のネーションズリーグ(VNL)で2年連続準優勝の米国との試合は、国際大会での経験の少ない若手にとって貴重な経験の場でもあった。
第2Sもスタメンの顔触れは変わらなかった。前半は一時3点差をつけられたが、中盤に逆転した。大塚がサービスエース1本を含む6得点。宮浦もサービスエース1本を含む5得点、これに刺激を受けたのか後半途中出場の石川も3本のスパイクを決めて、このセットを25-22と奪い追いついた。
第3Sはアウトサイドヒッターの富田将馬(26=東レ)が大爆発。このセットまで11点を挙げてチームをけん引。後半は宮浦がスパイク、サービスエースとエース級の活躍で25-19と2セット連取。勝利へ王手をかけた。
第4Sでは決められなかった。宮浦の4本目のサービスエースで14-14に追いつく。先に20点へ到達した。しかし、ひっくり返される展開で23-24。最後は取られて23-25。フルセットに突入した。
大会最終日の最終第4試合の最終S。「宮浦」コールが響く中、両軍最速で20得点、そして25得点にも到達した男が豪快なスパイクを決めて盛り上げるが、徐々に離された。追いすがるも13-15で歓喜の今大会は幕を閉じた。
それでも進化は示した。初夏のVNLでは銅メダル。3位決定戦で、昨年の世界選手権金メダルのイタリアをフルセットで破った。そして今大会もきっちり2位以内を確保し、五輪前年に切符を手にした。着実に世界との差を縮めている。あと9カ月。まだまだ伸びしろはある。
ブラン監督「まずは多くの方に見ていただいてありがとうございます。東京で五輪の出場権を得られたこと、うれしく思います。パリに向けて準備を進めていきます。(日本語であいさつを求められ)サイコーデース!」
石川主将「たくさんの人からお祝いしてもらって、すごくうれしい気持ちです。登録14人)今15人いますけど、他もそろって全日本。全員で目標を獲得できた。パリ五輪ではメダルを取れるチームをつくっていきたい。本当にたくさんの応援ありがとうございました。このOQT(五輪予選)で皆さんと一緒に切符を獲得できてうれしく思います。ありがとうございます」
「もっと強い日本が見せられる。必ずパリでメダルを取る」と高橋藍(22=日体大)。1972年ミュンヘン大会以来52年ぶりの五輪メダルへの期待を膨らませていく。
日刊スポーツより転用
コメントする