京アニ初公判 社員数、事件前よりも多く ファン待望の新作公開も 前進続ける京アニの今
- 政治・経済
- 2023年9月6日
事件で36人が犠牲となった京都アニメーションは、残されたスタッフに新たな仲間を加え、精力的にアニメ制作を続けている。同社では来夏に迎える事件発生から5年の節目に向け、遺族らを交え国内外から寄せられた祈りと支援に感謝を示す碑の設置を計画。今年8月にはファン待望の「響け!ユーフォニアム」の新作劇場版も公開され、完全復活に向けて着実に歩みを進めている。
京アニによると、4年前の事件では全社員176人のうち、約4割の社員が事件に巻き込まれ、死亡・負傷するなどした。今も治療を続ける社員もいるが、すでに20人以上が現場に復帰。事件直後は停止していたスタッフ採用も再開し、今年は新たに4人が仲間に加わった。現在の全社員数は事件前より多い約190人という。
新たな動きもある。今年7月、遺族有志や同社などでつくる会を立ち上げ、京都市伏見区の現場跡地に検討されている慰霊碑とは別に、碑の設置を目指すことを確認した。京アニの創業地で本社がある京都府宇治市内の公園などが候補地といい、発生5年となる来年7月18日までに完成させる方針だ。碑の設置にかかる費用については、国内外から集まった義援金の残額約3千万円を充てるという。
悲劇を乗り越えようと、魅力的な作品を次々と世に放つ京アニ。事件翌年の令和2年には「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を公開。人気シリーズ「Free!」は昨年4月の劇場版後編でシリーズが完結した。今年8月には、事件後にファンの間で続編制作が不安視されていた「響け!」の新作劇場版が公開された。テレビシリーズ続編は来年4月に放送される。
産経新聞より転用
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