<衆院選>「小池ファーストなだけ」 都民フ支持者そっぽ
- 政治・経済
- 2017年10月23日
東京都の小池百合子知事が代表を務める希望の党に、なぜ1票を託せなかったのか。7月の都議選で小池氏が率いた地域政党「都民ファーストの会」に投票し自民を大敗させながら、今回は希望に入れなかった都内の10人に尋ねると、「反自民」の受け皿を別に求めたり、安定を求め自民を選択したりした有権者たちの姿が浮かんだ。
「都知事は踏み台で、狙いは国政だったのか」。文京区の男性会社員(51)は新党結成後の小池氏の発言に憤る。「(公認候補を選別する際に使った)『排除』という言葉は(安倍晋三首相が都議選の街頭演説で発した)『こんな人たち』とイコール。あまりにもおごっている」と言い、今回は「安倍政権が長続きするのは不気味だ」と立憲に投じた。
「希望へ入れようか最後まで迷った」と話した文京区の無職女性(75)は「選挙で勝つためだけに作ったように思えた。党としての考えも分からないことだらけなので、ためらった」。一方、「立場が分かりやすいから」と選んだのは、立憲だった。同じく立憲に投じた世田谷区の主婦(48)も「憲法や安保法制で自民と希望の違いがよく分からなかった」と首をひねり、「都政に集中して都民の生活を良くしてほしい」と小池氏に注文した。
世田谷区の男性会社員(34)は「都議会の古くさい自民の政治を打破してほしい」と都議選では都民フに期待した。だが、今回は「(小池氏)本人も出馬していないし、(選挙の構図が)分かりにくい」。北朝鮮情勢を考慮し、安定政権が必要との思いから自民に入れたという。
小池氏が衆院議員時代に地盤とした豊島区の男性会社員(42)も「都知事選のときは小池さんの言っていることが一番まともだと思った。でも最近の言動を見ていると『自分ファースト』なのではと感じる」と批判。「自分の主張に近い」と感じて自民に投じた。
豊島区のケアマネジャーの女性(52)も「小池さんは豊洲市場も東京五輪も全然問題を解決していない」と指摘し、今回は「実績のある党の候補にしようと思う」と自民に。小池氏の「決断力」に期待して都知事も託したが、現在は小池氏に「○」も「×」もつけられず、評価に迷っている。「今は、△になっちゃった」
◇東京都議選で都民ファーストの会に入れた都内の有権者、今回は……
<自民に投票>
会社員、男性(42) 小池さんは都政に専念すべきだったのではないか
無職、男性(75) 小池氏が国政に手を出すと思わなかった
ケアマネジャー、女性(52) 希望はバラバラで考えがまとまっていない
会社員、男性(34) 今政権を不安定にするのは北朝鮮の思うつぼだ
会社員、男性(46) 景気が良い状況を現政権に維持してもらいたい
<立憲に投票>
主婦(45) 希望は何をしようとしているのかさっぱり分からない
会社員、男性(51) 小池さんに失望した。都政をしっかりやってほしい
無職、女性(75) 立憲は立場が分かりやすく自民に合流しないと思った
主婦(48) 憲法改正の必要がないと思っている。立憲は分かりやすい
建築業、女性(60) 小池さんがどう国のかじ取りをするのか見えなかった
一言コメント
都政で結果を残していないので、仕方のない結果だろう。
コメントする