教育実習の女子学生に教諭「俺ならクビ切る」「帰れ」と大声で叱責…涙ながらに会見
2021年に高知県立高知南高校(高知市)で教育実習中、当時指導を受けた男性教諭からパワーハラスメントに遭ったという女子学生らが6日、県庁で記者会見を開いた。教員になる夢を断たれたとし、「つらい思いで夢を諦めるのは私で最後にしてほしい」と再発防止を訴えた。
パワハラを受けたと訴える女子学生(手前、県庁で)© 読売新聞
県教育委員会によると、21年10月11日~11月5日、保健体育の男性教諭が「帰れ」「俺ならクビを切る」「自己評価が高すぎる」などと大声で叱責(しっせき)したという。女子学生は発熱などに悩まされるようになり、実習後、心療内科に2週間通院した。
家族からの訴えを受け、22年1月から男性教諭らに聞き取りを始め「一部言動で不適切な指導が確認された」として、ハラスメント行為と判断。聞き取りに対し男性教諭は「大声で厳しく言ったことはあるが、内容については覚えていない」と話したといい、同年3月末、自己都合で退職した。
女子学生は「今でも教育実習のことを思い出す」と涙ながらに語った。学校側などには実習中の成績の再評価などを求めているという。県教委の長岡幹泰教育長は「教員の夢を諦めざるを得ない状況に追い込んでしまい大変残念に思う。今後は教育実習の適切な実施とハラスメントの再発防止に努める」とコメントした。
読売新聞より転用
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