オンラインツールで全校生徒の成績丸見え 富山の中学教員が共有ミス
© 朝日新聞社 会見で情報漏洩(ろうえい)の経緯について説明する富山市教育委員会の担当者ら=2022年10月21日、富山市新桜町、竹田和博撮影
富山市教育委員会は21日、市立八尾中学校で、全校生徒の学力調査結果や学年順位などの個人情報の漏洩(ろうえい)があったと発表した。教員が、オンラインの学習管理ツール「グーグル・クラスルーム」を使って、生徒会に生徒名簿を共有した際、成績情報が含まれていることを見落としたという。市教委は、外部への流出は確認されていないと説明している。
市教委によると、同校では、生徒会が朝の自主学習会への参加を呼びかける啓発資料を作ろうとしていた。そこで、担当教員が7日、生徒447人の名簿と学習会への個別の参加日数が分かるデータを生徒会の25人に限って共有した。生徒らは1人1台配布されたパソコンからグーグル・クラスルームのクラウドにアクセスし、データを閲覧する仕組みだった。
市教委は、個別の参加日数も個人情報だとみなし、「氏名と参加日数が分かる形で共有したこと自体が不適切だった」としている。さらに、教員は、共有したデータに各生徒の成績情報が含まれていることを見落としていた。
15日になって気づき、閲覧できない状態にしたが、管理職への報告を怠った。閲覧した生徒から事態を知らされた別の生徒が、学年主任の教員に相談して発覚したという。
朝日新聞社より転用
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