「パタゴニア」パート社員ら労組結成 雇用「5年未満」見直し求める
- 政治・経済
- 2022年7月12日
米アウトドア用品メーカー「パタゴニア」日本支社のパート社員らが11日、労働組合を結成した。同支社ではパート社員の雇用期間に「最大5年未満」と制限を設けている。結成した社員らは「通算5年を超えて働けば、有期から無期雇用への転換を認められる働き手の権利を奪うものだ」として、年数制限の撤回を求めている。
結成されたのは「パタゴニアユニオン」。国内店舗で働くパート社員や正社員ら4人が参加し、11日に結成大会をオンラインで開いた。
2013年施行の改正労働契約法では、非正社員が同じ会社で通算5年を超えて働いた場合、本人が希望すれば無期に転換できる。「5年ルール」とも言われる。
ただ、雇用期間を制限し、無期転換できないようにする「不更新条項」を設ける企業もある。こうした条項は「無期転換逃れだ」として、働き手が訴える裁判が各地で起きている。
新労組の代表には、札幌市内の店舗で働くパート社員の女性(50)が就いた。この女性は「有期雇用で働く人たちの『雇い止め』への不安を解消しようという法の趣旨に反している。粘り強く撤回を求めていきたい」と話す。
パタゴニア日本支社は朝日新聞の取材に「『無期転換逃れ』という主張は遺憾。今後とも関係法令を遵守して誠実に対応していきたい」とコメントした。
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