250億円分換金か 金券詐取容疑の博報堂子会社元社員
- 詐欺師情報
- 2022年5月12日
取引先にうその発注をしてギフトカード10億円分を詐取したとして、警視庁は11日、「博報堂プロダクツ」(東京都江東区)の社員だった小林司容疑者(47)=東京都大田区南久が原2丁目=を詐欺容疑で逮捕し、発表した。容疑を認めているという。同社は広告大手「博報堂」の100%子会社。
捜査2課によると、小林容疑者は2020年11月、博報堂プロダクツの発注だと装い、ギフトカードの印刷・販売をしている都内の大手印刷会社から5千円相当のギフトカード20万枚(10億円相当)を納入させ、だまし取った疑いがある。当時は企業のプロモーション業務を担当する部署に所属しており、大手自動車会社で発生したリコールのおわびとして関係先に配布するとの作り話を印刷会社に伝えていたという。
小林容疑者は16~20年、この印刷会社を含む3社から約150回にわたり計約250億円相当のギフトカードを受け取り、すべて金券ショップで売却して現金約225億円を得ていた。
このうち大半は3社への支払いに充てていたが、印刷会社側からの問い合わせで不正が発覚した20年12月時点で、総額43億3千万円が未払いだった。現金のうち約4億円はモデルガンの購入や車のローンの支払いなどに使っていたという。
博報堂プロダクツは「多大なるご心配をおかけし、心よりおわび申し上げる。社員への教育とあわせて業務フローの改善の徹底を図ってまいります」とコメントを出した。
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