千鳥とサンドウィッチマンの何がすごい?「ネタ」「ロケ」「MC」で比較分析
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- 2022年1月7日
千鳥とサンドウィッチマン。地方出身で、高校の同級生──共通点の多い2組のお笑いコンビが、芸能界を席巻している。テレビで見ない日はない彼らは、一体なにがすごいのか? 「ネタ」「ロケ力」「MC力」から分析する。
年末年始といえば、お笑い芸人たちがテレビ画面を賑わすのが毎年の定番だ。
この年越しに大きく様変わりしたのは、日本テレビ系列で15年続いた『絶対に笑ってはいけないシリーズ』に代わり、『笑って年越したい!笑う大晦日2021』が放送されたことだろう。複数のMCがリレーする形で進行した同番組。昨年12月に、コンビMCとして最初に発表されたのが、大悟(41才)とノブ(42才)のコンビ「千鳥」だった。近年、大躍進を遂げ、いまや押しも押されもせぬ“視聴率が取れる”芸人だ。
一方、ここ数年、“高値安定”な人気を誇り、この年末にもお茶の間を賑わせたのが、伊達みきお(47才)と富澤たけし(47才)のコンビ「サンドウィッチマン(以下、サンド)」。お笑い番組だけでなく『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日系)や『ピタゴラスイッチ』(NHK Eテレ)など子供向け番組にも出演した。
「キャスティング会議では必ず名前が挙がり、どちらもいまいちばん使いたいコンビです。人気があるだけでなく、キッチリとした礼儀や良識も併せ持っているところが強みです」(芸能関係者)
ともに10本以上のレギュラー番組を抱え、芸能界でもトップランナーの千鳥とサンドのすごさを分析する。
ネタ
サンドは2007年の『M-1グランプリ』優勝、一方の千鳥は『THE MANZAI』で2012年と2013年に準優勝と、実力は折り紙付きだ。
「ただ、2組はネタの作り方がまったく違います。千鳥は“ボケ型”。ノブさんが秀逸な言葉選びでツッコみながら、最後まで大悟さんが半ば暴走ともいえるボケを繰り返し、ボケで笑いを作り上げるのが基本パターンです。
一方のサンドは、“ツッコみ型”。富澤さんのボケを、伊達さんが視聴者目線で解説のようにツッコむ。どう捉えられるかを第一に考えているから、わかりやすく共感を呼びやすい」(テレビ局関係者)
しっかりと台本を練るサンドに対し、アドリブが多く、同じネタでも毎回微妙な変化があるというのが千鳥の楽しみ方だという。お笑い評論家で江戸川大学教授の西条昇さんが解説する。
「千鳥の2人は、アドリブを交えてお互いがお互いを笑わせてやろうという姿勢が見えますね。時に相方の話に噴き出してしまうこともあります。かつてのお笑い界ではあまり好まれなかったスタイルですが、友人のような雰囲気があるから受け入れられている」
ロケ力
台本通りに進行できる舞台と違って、ロケはハプニングもありアドリブ力が試される。西条さんが絶賛する。
「サンドは、予期せぬリアクションに対応する力がピカイチです。多くの芸人は、ロケの際に一般人に対してきついツッコみをしがちなんですが、サンドは言葉もマイルドでフォローもうまく自然体。フラットに接し、誰も傷つけずに笑いをとっています」
地元・仙台で、一般人と和菓子を食べながらのほほんとおしゃべりするシーンでさえも充分放送に値する映像になるのは、“地元愛”の賜物だ。
ロケでの千鳥の“何かを起こす力”も負けてはいない。
「1日に8週分撮影するテレビ埼玉のローカル番組では、ネタ切れで“何もない公園”に放り出されるといったことも。でも千鳥は、どこかにボケの種があるんじゃないか、面白いことがあるんじゃないかと笑いをひねり出す腕力があります」(前出・西条さん)
柔軟性のサンドと創造力の千鳥、勝敗はまだつかない。
MC力
MCを務める「冠番組」を複数もつ両コンビ。共演者の面白さを引き出しながら進行するため、単純な笑い以上の実力が試される。
「サンドの安定感は秀逸。台本に“オープニング3分”とあれば、きっちり3分のトークでまとめます。バランスを見て話を振るのはもちろん、いまいち盛り上がらないときには自分たちがボケて場を温めることも。状況把握力が高く、制作側は“ベテランの局アナレベル”とベタ褒めです」(前出・テレビ局関係者)
見た目のいかつさを売りにする大悟の調整役がノブだ。
「本人たちは“言いたいことを言えずに結果を出せないなら、言いたいことを言う”というスタンスです。ゲスト相手に大悟さんが下ネタに走ることも多い(笑い)。ただ、そこにノブさんがうまくツッコんでオチをつけてくれるので、最後にはしっかりまとまる」(前出・芸能関係者)
ちなみに、2021年3月にスタートした『ラヴィット!』(TBS系)は、お笑いコンビ・麒麟の川島明(42才)がMCを務めるが「当初はノブさんが最有力候補とみられていた」(TBS関係者)という。
NEWSポストセブンより転用
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