東京・港区“6億5000万円”の土地が消えた 資産家女性に群がった“残酷”な詐欺師たち
事件の舞台は高齢者向けセミナー
「大丈夫、迷惑はかけない」
【画像】逮捕された飯田正己容疑者(56)(10日午前 麻布署)
2017年10月、60代の資産家女性は、都内で開かれた高齢者向けセミナーに参加していた。老後の不安を解消するための”投資”などが主なテーマだ。女性は、セミナーの運営会社の幹部とも親しくなっていった。
初めて参加してから1カ月ほど経ったある日、幹部の1人から、こう切り出された。「茨城に高齢者向けの施設を開発する。急ぎで3億円が必要だ。銀行から融資を待っていると間に合わないので、銀行以外から借りるつもりだ」 女性は、かねてより知らされていた、高齢者施設の開発計画に乗り気だった。すると幹部は畳みかけるように頼んできた。「そのために土地・建物を担保にいれてくれないか。銀行から借りたら返済するので大丈夫。迷惑はかけない」
だまし取られたのは東京・港区の一等地”240平方メートル”
その後、言われるがままに、女性が所有する不動産に抵当権が設定された。東京・港区の一等地、240平方メートルの土地・建物だった。数年後、女性は、幹部らに、だまされていたことに気づく。警視庁捜査二課によると、事件の経緯は、この通りだ。 捜査二課は、10日、セミナー運営会社の幹部・飯田正己容疑者(56)と、倉科徹也容疑者(37)、山内得立容疑者(49)を逮捕した。架空の高齢者施設の開発計画を持ちかけ、被害者の女性が所有する港区の土地・建物を抵当に入れた、詐欺の疑いだ。 飯田容疑者らは、”女性の土地”をもとに3億円の融資を受けていた。別の事業の借金返済などに充てたという。では、飯田容疑者らは、どうやって、赤の他人の”女性の土地”で3億円を借りられたのか。審査が厳しい銀行からは、まず融資は望めない。
驚きの電話「あなたの土地を競売にかけます」
そこで飯田容疑者らは、M&Aのコンサルティング会社に、山内容疑者が経営するエステサロン経営会社の再建を依頼。そのための融資をノンバンクから引き出し、”女性の土地”に抵当権を設定したという訳だ。 ”3億円の融資”から数年後、女性のもとに1本の電話がかかってきた。上記のコンサルタント会社からだ。「あなたの土地を競売にかけますよ」。そう飯田容疑者らは、3億円を返済していなかったのだ。驚いた女性は、すぐに飯田容疑者らの関係者に問い合わせた。
”女性の土地”は6.5億円で売却され更地に
しかし「待っていれば大丈夫だから」などと説明されただけ。その後、ついに連絡も取れなくなってしまう。この段階になって、女性は「だまされた」と気づき、警視庁に駆け込んだ。調べによると、高齢者施設の開発計画に実態はなかったという。 茨城県内の開発予定地も、周囲は農地で、高齢者施設には縁遠い環境だった。残酷にも、”女性の土地”は、すでに競売にかけられ、およそ6億5000万円で売却された。今は更地になっているという。捜査二課は、飯田容疑者が詐欺のスキームを考えたとみて調べている。
FNNプライムオンラインより転用
私は当事者です。
この事件の容疑者3名は逮捕されたものの、ある検事により不起訴とされました。
今あるのは深い不信感と、失望感、検事に対する怒りです。
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