T−BOLAN・森友嵐士、感染者だから語るコロナ収束提言
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- 2021年1月15日
11都府県に緊急事態宣言が発令されるなど新型コロナウイルスが猛威を振るう中、昨年12月に感染したロックバンド、T−BOLANのボーカル、森友嵐士(55)が14日、体験者の思いを本紙に告白。無症状で陽性となり、「みんなの意識改革が必要」と想像以上に身近に迫る危険を訴えた。政府や自治体が飲食店に営業時間短縮などを要請する中、「医療回復の時間稼ぎにしかならない」と語り、「会食スタイルの改善」など3つの対策を提言した。
硬派なロッカーは、神妙な表情で新型コロナの“恐怖”を吐露した。
「発熱もなく体の不調もなかった。とても信じられなかった」と昨年12月4日に陽性が判明したときの心境を振り返った森友。イベントに出演するため、自宅で行う検査キットと医療機関でのPCR検査を受けた結果、まさかの陽性が2度確認された。
その後は東京都内にある自身のスタジオで隔離生活へ。「保健所から突然、携帯に陽性の連絡がきました。体調の確認と看護師が常駐しているホテルに入るか聞かれ、急変したときの電話番号を教えられました」と一変した状況を説明しつつ、「隔離中は玄関への“置き配”で生活して、ウーバーイーツとアマゾンに助けられた」と不便だった生活を明かした。
元々、感染予防策を徹底していたため、「食事のときに陽性者がいてもらったとしか思えない」と語り、感染の2週間前から会った全ての人に確認したと告白。全員無事だったが、「1人もPCR検査をしていなかったし、僕も無症状でした。家族や友達とか信頼関係がある人間同士だと警戒せずにマスクを外して食事をするので、おそらく気づかずに感染している人が山のようにいる」と実感したという。
現在、11都府県に緊急事態宣言が発令され、政府や自治体は飲食店に営業の時短を要請しているが、「時短は戻した瞬間、元に戻っていつまでも収束しない。時間稼ぎの方法だけで経済は回らなくなっている。普通に生活しながら感染者数を減らす方法を考えないといけない」と力説。自らの体験を踏まえ、(1)会食スタイルの改善(2)感染者かもしれないという意識を持つ(3)免疫力をあげてウイルスと共存する生活と3つの対策を挙げた。
森友は「会食中は話さず、食事が終わったらマスクを着けて距離を取った上で会話したり、横側もカバーしたフェイスシールドを作って食事中に着ける。感染者は必ず減ると思います」と断言。続けて「自分が感染者かもという意識を持てば、相手を気遣えてケアすることもできる」と各自の意識改革を訴えた。
★医療従事者へ応援ソング
森友は昨春、新型コロナと闘う医療従事者に向けた応援ソング「ありがとうのうた〜いのちの手紙〜」をソロで制作し、特別サイト「ありがとうのうたプロジェクト」で無料配信した。「感謝を伝える場所が作りたかった。心の在り方を変えていかないとウイルスに人間の心が侵されていく」と熱弁。「知人の話だと感染された方は家に石を投げられたり、知っている人からもメールやLINEに攻撃がくるそうです。ウイルスより人が怖い。コロナの脅威が人間をおかしくしている」と懸念した。
森友 嵐士(もりとも・あらし)
1965(昭和40)年10月30日生まれ、55歳。広島県出身。ギターの五味孝氏(55)、ベースの上野博文(55)、ドラムの青木和義(54)と90年、T−BOLANを結成し、91年7月に「悲しみが痛いよ」でメジャーデビュー。「じれったい愛」「マリア」などヒット曲は多数。95年に心因性発声障害を発症し、バンドの解散や活動休止をへて、現在はソロを含めて精力的に活動中。26日までジェイアール京都伊勢丹地下1階でプロデュースする日本酒「豊」のイベントを開催している。
サンケイスポーツより転用
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