小泉氏ら4閣僚が靖国参拝 終戦の日、4年ぶり閣僚参拝
- 政治・経済
- 2020年8月16日
終戦の日に合わせて靖国神社を参拝し、神社を出る小泉進次郎環境相(中央)=2020年8月15日午前、東京都千代田区、小野太郎撮影
終戦の日の15日午前、安倍内閣の現職閣僚4人が東京・九段北の靖国神社を参拝した。現職閣僚が終戦の日に参拝するのは2016年以来4年ぶりで、4閣僚は12年12月の第2次安倍政権発足後、最も多い。安倍晋三首相(自民党総裁)は代理を通じて私費で玉串料を神社に奉納し、参拝は見送った。
15日午前11時までに、小泉進次郎環境相と萩生田光一文部科学相、衛藤晟一沖縄北方相、高市早苗総務相が参拝した。昨年9月の内閣改造後の現在の閣僚では、改造直後の秋の例大祭時に衛藤氏と高市氏が参拝している。終戦の日の安倍内閣の閣僚参拝は16年に当時の高市総務相と丸川珠代五輪相が参拝して以来。
参拝後の記者団の取材に、萩生田氏は「先の大戦で尊い犠牲となられた先人の御霊(みたま)に謹んで哀悼の誠を捧げた」と説明。衛藤氏は昨年の終戦の日も参拝したとして「閣僚だから、閣僚でないからは関係ない」と述べた。
萩生田、衛藤、高市の3氏は私費で玉串料を納め、大臣の肩書を記帳したとしている。小泉氏は取材に応じなかった。
靖国参拝には戦争当時の指導者が合祀(ごうし)されており、中国や韓国が閣僚らの参拝を問題視している。首相は13年12月に参拝し、中国や韓国から強い反発を招いた。その後は参拝していない。首相の代理を務めた高鳥修一・自民党総裁特別補佐によると、首相は今回、「自民党総裁 安倍晋三」の肩書で玉串料を納めた。首相からは「こんにちの平和の礎となられた戦没者の方々に対して、心から敬意と感謝の念を捧げ、御霊の平安と、恒久平和を祈ります」という言葉を預かったという。
中韓の反発が予想されるという記者団からの質問に対し、衛藤氏は「中国や韓国から言われることではないはずだ」と語った。高市氏も「国のために命を捧げられた方を、どのようにお祀りし慰霊するかは、それぞれの国民が判断することだ。決して外交問題にしてはいけないし、外交問題ではあり得ない」と述べた。
一方、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長=尾辻秀久・元厚生労働相)は会としての一斉参拝を取りやめた。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた対応だが、尾辻氏ら一部のメンバーは個別に神社を訪れた。自民党幹部では、稲田朋美幹事長代行が、自らが会長を務める党内の保守系議員グループ「伝統と創造の会」の12人で参拝した。
一言コメント
閣僚の想いも様々のようだ。
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