未対策店舗に休業要請 福岡コロナ警報 会食は2時間以内
- 政治・経済
- 2020年8月6日
福岡県は5日、県内の新型コロナウイルス感染再拡大を受け、独自の「福岡コロナ警報」を発令し、感染者が多い福岡市内で感染防止対策を徹底していない接待を伴う飲食店などに休業を要請すると発表した。県民に対しては会食などは2時間以内として、2次会以降は控えることを求める。県内では同日、123人の新規感染者を確認。感染の急拡大で再び休業要請に踏み切るが、経済活動への影響を踏まえ、対象を絞るなど当面は限定的な措置にとどめる。
要請は、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき期間は8~21日。小川洋知事は記者会見で「社会経済への影響をできるだけ小さくする一方で、感染拡大を防ぐ」と述べた。
県は、医療機関に対し病床の準備を要請するほか、県も軽症・無症状者を受け入れる民間ホテルの確保を加速させる。
再度の休業要請の大きな理由は、医療体制の逼迫(ひっぱく)だ。県が警報を発令する際の判断基準として設けている4つの指標のうち「病床稼働率50%以上」は、4日現在で54・9%。さらに入院を必要とする中等症患者が40人と増えてきていることが引き金となった。
小川氏は「このまま感染拡大し、医療体制が逼迫する事態は何としても避けなければいけない」と危機感をあらわにしている。
休業要請の対象は(1)キャバクラなど接待を伴う飲食店(2)バーなど酒類を提供する飲食店(3)酒類を提供するカラオケ店-の3業種で、業種別に定められた感染防止のガイドラインを順守していない店舗に限る。
接待を伴う飲食店など酒を提供する店で多くのクラスター(感染者集団)が発生していることに加え、7月以降に確認された感染者のうち、約6割を福岡市が占めることから、同市内に絞った。
また、県は感染防止対策を徹底している店舗であることを示す県独自のステッカー制度を新たに設け、県内の酒類を提供する飲食店などに掲示を求める。ステッカーは、事業者が県のホームページで店の感染防止対策を自らチェックして利用を申請。県から配信されたものをダウンロードする。県民にはガイドラインを順守していない店舗の利用を自粛するよう要請する。
小川氏は今回、休業要請の対象となる店舗への協力金などの支給は行わない考えで、「この先、コロナとは長くつき合っていかなければならず、感染防止対策は社会的責任だ」と説明した。
一言コメント
これで抑え込めればよいが…
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