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破綻回避も「低空飛行」 航空業界、各国で支援本格化


独フランクフルトの空港に駐機するルフトハンザ機=3月23日(EPA時事)

 【ロンドン時事】新型コロナウイルスの影響で世界の航空会社が経営危機に陥る中、欧州を中心に政府支援の動きが本格化してきた。 ドイツは同国を代表するルフトハンザに最大90億ユーロ(約1兆円)の公的支援を決定。ただ、航空需要の低迷は数年間続くとみられ、航空会社は経営破綻を免れても、重い債務を抱えながらの「低空飛行」が続きそうだ。  ドイツのルフトハンザ支援に先立ち、フランスもエールフランスに対する約70億ユーロの支援に踏み切った。イタリアはアリタリア航空の完全国有化を表明。新型コロナが猛威を振るい、厳しい移動制限が導入された欧州などで、救済の動きが相次いでいる。  国際航空運送協会(IATA)によると、世界の航空会社がこれまでに各国政府から受けた支援額は合計で1200億ドル(約12兆9000億円)を超えた。これにより、主要な航空会社は経営破綻を回避できそうだ。  さらに、欧州では新型コロナの落ち着きを背景に、観光大国イタリアが6月から、スペインも7月から観光客の受け入れを段階的に再開する。航空会社も徐々に運航便を増やす予定で、光明も見え始めた。  しかし、運航再開にこぎ着けても、当面は乗客同士の距離を保つなどの対応を迫られ、搭乗率を上げられない。航空需要が2019年の水準に戻るまでには5年前後かかるとの見方も支配的となってきた。  航空関連業界では「失われた顧客からの需要を政府が代替し続けることはできず、中期的な対応が必要だ」(英航空機エンジン大手ロールス・ロイスのイースト最高経営責任者)との声が上がり、人員削減も活発化している。  政府支援の中身も融資や税金支払いの繰り延べなどが主で、航空会社には重い債務がのしかかる。IATAのドジュニアック事務局長は「借金を返さなければならず、業績回復はより時間がかかり、より困難になる」として、補助金などの手段を考慮するよう訴えている。

時事通信

 

 

一言コメント
体力がない航空会社は厳しそうだ。

 


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