大型補正、減税も 経済対策の検討加速 政府
- 政治・経済
- 2020年3月17日
新型コロナウイルスの感染拡大による国内経済への打撃が深刻化する中、政府・与党は大規模な経済対策の検討作業を加速させている。
2020年度予算案の成立を待ち、大型の補正予算編成をにらむが、安倍晋三首相は「今までの発想にとらわれない対策」と主張。企業への減税に加え、消費税率の引き下げも否定していない。
安倍首相は16日の参院予算委員会で、当面は感染拡大の防止を最優先した上で、「次のフェーズでは、相当思い切った対策を講じなければならない」と経済を成長軌道に乗せる重要性を強調した。政府内では既に、イベント自粛などで滞っている消費を再喚起するため、子育て世帯に3万円を給付する案などが浮上。20年度補正は、リーマン・ショックを受けた09年4月の経済対策(国費で15.4兆円)を超える規模に膨らむ可能性も取り沙汰されている。
消費を促すと期待されていた今年夏の東京五輪・パラリンピック開催が危ぶまれる中、政府・与党は減税による景気浮揚策も探る。中小企業支援として、設備投資にかかる固定資産税の減税などが検討されている。さらに、自民党の一部若手議員から消費税率を一時的に0%にする提言も出されている。
消費税を減税すれば、拡大が続く社会保障費や教育無償化の財源に大きな穴があく。短期間での税率変更は、小売店や外食産業にとって事務作業などの負担も大きい。「一律減税したところで、(消費への)刺激にはならない」(麻生太郎財務相)との声もあり、財務省内では現実的でないとされる。
ただ、安倍首相は「(自民党若手の)提言も踏まえながら、さまざまな可能性を想定する」と述べ、可否に関しては明言を避けている。
一言コメント
消費税ゼロもあり得る!?
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