新型コロナ対策、補正視野に第3弾 子育て世帯支援が柱 政府・与党検討
- 政治・経済
- 2020年3月12日
政府・与党は11日、新型コロナウイルスの感染拡大による日本経済への打撃を和らげるため、子育て世帯支援などを柱とする緊急対応策第3弾の検討に着手した。
第2弾をまとめたばかりだが、世界経済の減速が懸念される中では不十分との判断からだ。2020年度補正予算案の編成を早くも視野に入れる。
安倍晋三首相は11日の参院本会議で「新型ウイルスが経済に与える影響を注視する必要がある。経済財政運営に万全を期す」と語った。
自民、公明両党は11日、幹事長と国対委員長による定例朝食会を東京都内で開催。この日は両党政調会長が加わり、政府から菅義偉官房長官と内政担当の古谷一之官房副長官補を招く異例の対応を取った。会合では経済情勢を注視し、必要に応じて追加対策を講じる方針を確認した。
第3弾に盛り込む内容としては、子育て世帯に3万円を給付する案が水面下で検討されている。補正予算の規模は10兆~20兆円とする案が取りざたされる。
政府・与党は現時点で表立って補正予算案編成の作業を始めていない。20年度予算案の国会審議に影響しかねないとの懸念が背景にある。3月下旬と見込まれる予算成立後、直ちに補正をめぐる調整を本格化させる構えだ。
自民党は11日、経済成長戦略本部の会合を党本部で開き、農林水産業者らから現状を聴取。「非常に厳しい」などの声が上がり、岸田文雄政調会長は各部会長を集めたこの後の会議で「思い切った経済対策を用意しなければならない」と述べ、具体案を月内にまとめるよう指示した。
政府が10日にまとめた第2弾は(1)休校に伴う休暇取得の支援(2)ウイルス検査の拡充(3)中小・零細企業向け特別貸付制度の創設―が柱。財政措置は4300億円で、1兆6000億円規模の金融支援も盛り込んだ。しかし、あくまで「現行予算の枠内でできる範囲」(首相周辺)というのが政府・与党の共通認識だ。
党所属の若手議員は30兆円規模の補正予算編成や消費税凍結を盛り込んだ提言書を西村康稔経済再生担当相に提出。西村氏は「前例にとらわれずにやらなければいけない」と語った。
一言コメント
予算も大丈夫だろうか…
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