香港行政長官、「逃亡犯条例」改正案の正式撤回を発表
- 国際
- 2019年9月5日
【AFP=時事】(更新、写真追加)香港政府のトップ、林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官は4日、3か月に及ぶ民主派デモを引き起こした「逃亡犯条例」改正案を完全に撤回すると発表した。この大規模なデモにより、香港は危機に陥っていた。
林鄭長官は動画で声明を出し、「香港政府は市民の懸念を完全に和らげるため、同案を正式に撤回する」と述べた。
長官は抗議デモ参加者らに対し、暴力に訴えるのはやめ、政府との「対話」を受け入れるよう呼び掛けた。直近の他の会見に比べて、懐柔的なトーンが目立った。
同改正案の撤回は、抗議デモ参加者らが要求する5つの最重要項目の一つ。林鄭氏は、立法会(議会)が10月に再開し次第、同改正案は撤回されると明言した。
一方で同氏は抗議デモ参加者らに対し、現在も続く暴力行為と中国政府への反発は香港を「脆弱(ぜいじゃく)で危険な」立場に押しやっていると警告。徐々に強まる中国本土からの圧力に言及しているとみられる。
その上で、「現在のわれわれの最優先事項は暴力を終結させ、法の支配を守り、社会の秩序と安全を回復することだ」と訴えた。
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