100カ月連続で「東日本大震災」関連倒産が発生
- 経済情報
- 2019年7月2日
2019年6月の「東日本大震災」関連倒産は1件(速報値:6月28日現在)にとどまったが、震災から8年を経過して収束傾向が強まるなか、100カ月連続で関連倒産が発生し、累計は1916件(5月28日現在)に達した。
なお、2019年上半期(1-6月)は20件(前年同期比25.9%減、前年同期27件)で、前年同期より約3割減で推移している。
◇6月の倒産事例
(有)マルナカ福田商店(TSR企業コード:033141592、青森県)は、鮮魚及び水産加工品の地元の水産会社などに卸し、本社所在地には直売所を設けていた。しかし、2011年3月に発生した東日本大震災では本社兼直売所が津波の被害を受けた。銀行借入の返済に支障を来し、青森県信用保証協会が代位弁済を行い、東日本大震災事業者再生支援機構へ債権が譲渡された以降、経営再建に注力してきたものの、計画通りの業績を確保できず、資金繰りも限界に達して2019年4月に事業を停止、6月5日に破産開始決定を受けた。
6月の地区別は、東北が1件(青森1件)だった。
累計件数1916件の都道府県別で、最も多かったのは東京の56あ件、福岡70件、栃木と群馬が各61件、静岡50件、山形48件、埼玉と大阪が各46件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は439件(構成比22.9%)だった。
産業別では、最も多かったのが宿泊業や飲食業などを含むサービス業他の507件(構成比26.4%)。次いで、製造業443件(同23.1%)、卸売業350件(同18.2%)、建設業224件(同11.6%)、小売業183件(同9.5%)、運輸業79件、情報通信業64件と続く。
被害型で分類すると、「間接型」1706件(構成比89.0%)に対して、「直接型」が210件(同10.9%)だった。
一言コメント
経済損失の大きさを物語る数字だ。
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