大阪府知事選で維新リード、市長選はやや優位 本社情勢調査
- 政治・経済
- 2019年4月1日
4月7日に投開票される大阪府知事・大阪市長のダブル選について、毎日新聞は29~31日に府内の有権者を対象にした電話による世論調査を実施し、取材結果も踏まえて中盤情勢を探った。知事選では、地域政党「大阪維新の会」の政調会長で前大阪市長の吉村洋文氏(43)が、自民党推薦で元副知事の小西禎一(ただかず)氏(64)をリード。市長選では、維新代表で前知事の松井一郎氏(55)が、自民が擁立した元市議の柳本顕(あきら)氏(45)に対し、やや優位に選挙戦を進めている。
ただ、両選挙とも3割近くの人が態度を決めておらず、終盤に情勢が変わる可能性がある。
調査は在阪の報道機関6社合同で実施し、各社が共通のデータを独自に分析した。ダブル選は、大阪市を廃止・再編する「大阪都構想」の賛否が最大の争点。都構想の実現を目指す松井氏と吉村氏が立場を入れ替えて出馬し、自民がそれぞれ対抗馬を出し、公明党などが反維新として支える構図になっている。
都構想の賛否を問う住民投票の対象となる大阪市内の有権者は、都構想への賛成が44.2%、反対は41.4%で、賛否が拮抗(きっこう)していた。
現段階で想定する投票先を分析すると、吉村氏は維新支持層をほぼ固めたほか、自民支持層の5割程度を取り込み、無党派層の4割近くからも支持を得た。年代別では、29歳以下から70歳以上まで性別に関わりなく支持を広げ、都構想に賛成する人の大半が、吉村氏を投票先に選んだ。
小西氏は、都構想に反対する人の6割程度が投票先に選び、府本部推薦を受ける公明支持層の7割程度をまとめた。一方で、推薦を受ける自民支持層は3割程度、府連支持の国民民主党の支持層の2割弱にとどまり固め切れていない。
市長選は、都構想に賛成する大半が松井氏を投票先とし、反対の人は柳本氏を投票先に選んだ。
松井氏は、40~50代の中年層の男性や30代以下の若年層の女性など、幅広く支持を得ている。維新支持層の多くを固めたほか、自民や公明、共産党支持層からも一定の支持があり、支持政党がない無党派層も3割が投票先に選んだ。
柳本氏は、都構想に反対する7割以上の人が投票先に選んだ。推薦を受けている自民支持層は5割。前回は自主投票だったが、今回は府本部が推薦を出した公明の支持層は6割にとどまっている。
一言コメント
知名度対組織票の戦いでもある!?
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