不倫にボスママも…役員経験者がPTAの内情を告白!
- 政治・経済
- 2017年4月10日
子供たちのために保護者と教師とが協力する組織であるPTA。しかし、その内情は強制参加を前提に無駄な活動に時間と労力が割かれる実態に保護者から不満の声が噴出しています。実はPTA役員を経験した人たちも、不満や改善策をお持ちのようです。緊急座談会を開き、本音を語ってもらいました。
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C:PTAって閉ざされている雰囲気があるから、一度入ったら最後、アリ地獄のように出られなくなりそうだと思っている人も多い。子供の入学式の後、保護者を教室に集めて、今ここで役員決めしないと帰れません、と脅された。カチンときて「じゃあ俺がやる」と。そういうやり方はおかしい。
A:PTAをやりたくなくて逃げ回って引っ越しする人もいる。保護者が自発的にやるべき活動なのに、強制的にやらされている感が強いんですよね。
D:とにかく会長や役員をやる人がいない。派閥もあるから仲介役も必要です。
A:私が会長をやった学校では、次年度の会長が決まらず、心労がたまって痩せ細ったお母さんもいた。同じ保護者なのに周囲の理解が得られないのはつらいと言っていた。仕方なく臨時総会を開いたら、「PTAはなくしたほうがいい」「会長はいらないのでは」という意見も出た。結局、抽選にして会長を2人にして役割分担してもらうことで話はついたが、PTAは不要だと思っている親は多い。しかし教職員だけで子供たちの行事を運営するのも限界があります。
B:誰も読まない広報誌の作成とか無駄な活動が多すぎますよね。
C:10人集まってベルマークを数えても3千円にしかならないし、お茶代を出したら赤字。1人ずつ時給換算したらとんでもない損失になる。
B:PTAを政治活動や宗教活動に利用する人も珍しくないです。
C:俺が役員やっていた学校のPTAは区議会議員に立候補するための基盤になっていて、会長を経験した人はほとんど選挙に出ていた。政治や宗教の宣伝目的でPTAを利用させないように、俺が副会長をやっていた間は会長を選別できるようにしていた。
A:自分からやりたいっていう人ほど引っかき回すケースも目立つんです。派閥をつくるのも、大抵はボスママなんですよね。
B:ボスママは、先生より存在感があったりするから怖い。権力を握ったと勘違いして、わが物顔で怒鳴り散らすような人もいた。
C:家にこもっていたような人がPTA役員を務めて「手下」ができると、おかしくなっちゃうことが多い。PTAにのめり込んで子供や旦那を放ったらかして、家庭が崩壊する人もいるんだ。
B:PTA会長会や小P連(小学校PTA連合協議会)との交流会で使う予算の多さにも驚く。結婚式場みたいな場所で、平日の夜に1人8千円で飲み放題とかね。
C:2次会、3次会までPTA会費から払うのはおかしい。会長が先生と旅行したときの代金までPTA会費で出していたことを知ったときは、「冗談じゃねぇ」と、300人ぐらいの保護者から署名を集めて抗議した。それで無駄遣いはなくなった。
B:交流会という名の飲み会に参加したら、やりたくもない寸劇をやらされ、歌を歌わされて(苦笑)。
C:PTAの懇親会にコンパニオンが来たこともあって、「それはいらねえだろ」と怒った。
A:PTA不倫もけっこう多いんですよ。定期的に会って、飲み会も開いて、同じ活動していると、そこで疑似夫婦関係になっちゃう人もいます。
C:あるある。離婚して再婚しちゃう人もいるからね。下手すると、すれ違い生活の旦那さんより会話が多くなるから。あの奥さんがいるならPTAやろうと入ってくる不届きなのもいる。
D:いったい、なんのためのPTAなのか……。
<今回の座談会出席者>
A(40代女性・ライター)子供は3人。小学校と中学校のPTA役員、会長を経験。PTAをやりやすくする改革を進めてきた。
B(40代女性・パート・シングルマザー)子供は2人。PTA役員を3年務めた。
C(50代男性・自営業)子供は2人。PTAの会長、副会長などを10年以上務める。PTAの無駄や悪しき習慣を積極的に改革・改善してきた。
D(40代女性・建築家)子供は1人。役員や副会長を担当して4年目になる。
※週刊朝日 2017月4月14日号
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