【パリ時事】パリで1日、フランス政府の自動車燃料税の増税などに反対して行われた大規模デモで、カスタネール内相は、治安部隊員を含む約100人が負傷したと明らかにした。暴徒化した一部のデモ参加者は警察車両に放火して銃器を奪い、店舗の窓ガラスを破壊。仏紙ルモンドによれば、260人以上が拘束された。市内各地から黒い煙が立ち上り、パリは混乱に包まれた。
マクロン大統領は20カ国・地域(G20)首脳会議が開催されたブエノスアイレスでの演説で、「暴力は決して許容しない」と非難した。仏メディアなどによると、パリでは5500人、仏全体で7万5000人がデモに参加した。
治安部隊は放水車と催涙ガスで暴徒に対応し、デモに参加した看護師の女性(47)はAFP通信に「革命のようだ」と語った。在仏日本大使館は現地在住の日本人や観光客に対し、不要不急の外出を控えるよう呼び掛けた。
パリ中心部では一部道路が封鎖され、多くの地下鉄駅も閉鎖された。観光名所オペラ座に近いデパートも「安全上の理由」で閉店となり、クリスマスの贈り物を求める大勢の買い物客が避難を余儀なくされた。
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