KDDI、キッザニアで5G/IoTが普及した未来の職業体験を提供
- 企業・経済
- 2018年10月11日
KDDIは、子供向けの職業体験施設「キッザニア」を運営するKCJ GROUPを10月1日付で子会社化し、5GやIoTなどの先端技術が利用できるようになった未来の社会に向けた新たな職業体験の提供を目指すと発表した。
キッザニアは、子供がさまざまな職業を体験できるテーマパーク。国内では、東京都豊洲の「キッザニア東京」と、兵庫県西宮市の「キッザニア甲子園」の2カ所で運営されているが、2020年には「キッザニア名古屋」もオープンする予定。
両社では、包括的パートナーシップの下、スマートシティ時代に適応した未来の職業体験の提供や、スポンサーパビリオンにおいて5G/IoTといった技術を活用することによる体験価値の向上という形でキッザニアのメニュー拡充を図る。
あわせてキッザニアの外で農業体験などを行う「Out of KidZania」の取り組みを拡大し、地方自治体や地元企業などと連携して伝統産業を体験できるプログラムを開発する。また、KDDIが実証実験を行っている農業や漁業といった一次産業での5G/IoTの利活用が進んだ未来をテーマにしたエデュテインメントにも取り組んでいく。
■エデュテインメント×5G/IoTで未来を支える
10日に開催された発表会には、KDDI 代表取締役社長の高橋誠氏とKCJ GROUP代表取締役社長兼CEOの住谷栄之資氏が登壇。
高橋氏は冒頭、2006年にキッザニア東京が開業し、その姿勢に感銘を受けたが、NTTドコモに先手を打たれ、悔しい思いをしたと振り返る。ジブリと一緒に仕事をすることと並んで、キッザニアと一緒に仕事をすることが自身の夢だったとする同氏は、「主役はキッザニアさんで、KDDIはそれをサポートする立場」と語る。
住谷氏は、社会環境が急激に変化していく中、「3年ほど前からキッザニアだけでやっていけるのか疑問を感じ、コレボレーションをしていくのがベストなのではないか」と考えるようになったと明かす。高橋氏とは時折会って話す機会があり、次世代を担う子供たちの育成にかける思いで共感し、KDDIと組むことを決断したと説明する。
新たなチャレンジを前に、高橋氏は「5GやIoTを主語として喋る人はあまり信じてはいけない」とした上で、「(5G/IoTを)ツールとしてエデュテインメントと掛け合わせると何を実現できるのかを一つ一つ構想していく」と、パートナーシップの方向性を表現する。
Out of KidZaniaの拡大を通じて地方自治体や地元企業との連携を強化し、地方創生にもつなげたいと語る高橋氏。同氏は「Out of KidZaniaの一つの形としてテレワークのような形もあってもいい」とも述べ、東名阪の3店舗の枠を越え、新たな職業体験を提供できるようにすることを目指すとしている。
一言コメント
業種の枠もなくなってきた。
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