<拾得物詐取>大阪の巡査ら個人情報なし狙い
警察官らが拾得物の現金を落とし主になりすまして詐取したとされる事件で、逮捕された大阪府警南署巡査の小林崇隆(むねたか)容疑者(24)らが、現金入りの封筒など個人情報が含まれない拾得物を狙ってだまし取っていた疑いがあることが、捜査関係者への取材で明らかになった。落とし主につながるカードが入った財布などは避けていたとされ、詐取総額は計約300万円に上るとみられる。
小林容疑者は昨年11月以降、府内の拾得物情報を一元的に管理するシステムを使い、主に現金の情報を百数十回閲覧。その詳細を、幼なじみの川崎峻吾容疑者(25)ら2人に伝えていた。この2人が落とし主になりすまし、大阪市内の二つの警察署で保管されていた現金計数十万円をだまし取った疑いが持たれている。
捜査関係者によると、いずれのケースも現金は封筒に入れられ、落とし主につながる記載はなかった。拾得の届け出から1週間以上が過ぎていることから、府警は小林容疑者が落とし主が現れそうにない現金を探し出した上で、2人に情報提供していたとみている。
2人は計十数回にわたって複数の警察署に「現金を落とした」などと申告。計約300万円の現金を受け取ったが、府警は虚偽だったとみて裏付け捜査を進めている。
府警によると、2017年中に府内で拾得された現金は約17億8000万円。同年中に持ち主に返還されたのは約12億6000万円にとどまり、多額の現金が返還されないままになっている。
不正発覚後、府警は10万円以上の現金を持ち主に返還する際は、警察署と府警本部の両方で、実際の持ち主に間違いないか確認するよう徹底している。
一言コメント
悪質極まりないね。
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