サラダチキンならぬ「サラダフィッシュ」続々と 市場拡大の“波”乗る
- 企業・経済
- 2018年4月25日
コンビニやスーパーで拡大が続くサラダチキン市場。この波に乗り込もうと、魚版のサラダチキン「サラダフィッシュ」が続々誕生している。鶏肉の代わりに魚肉すり身やサーモン、マグロ、カツオを使い、そのままサラダのトッピングや調理素材に使いやすいとして売り込む。最近はサラダチキンが調理素材に使われる傾向があり、働く世代の時短料理やダイエット食などサラダチキン魚版の用途拡大が期待されている。
民間調査会社の富士経済によると、サラダチキン市販用の市場規模は急拡大している。2016年は前年比63・9%増の186億円、17年(見込み)は44・6%増の269億円。拡大の一途は続き、同社は20年は303億円に増えると予測する。
市場拡大を背景にサラダチキン魚版を商品化する動きが出てきた。日本水産は3月に「サラダフィッシュまぐろのオイル漬け(ハーブ入り)」と「同(オリーブオイル)」の2品を新発売。マグロをオイルに漬けてボイルし、サラダのトッピングに便利なサイズにカットした。オイル漬けにすることでしっとり柔らかな食感とマグロ本来のうま味が楽しめるという。保存に便利な真空パックを採用し、内容量は100グラム。同社は魚の新しい価値追求の一環で魚肉タンパク質の筋肉増加効果に着目。両商品を栄養が不足がちな高齢者などへ売り込む。
惣菜メーカーのカネギ東海フーズ(静岡県焼津市)は1月に「サラダフィッシュ(燻し)」と「同(オリーブ)」を新発売。原料にマグロとカツオをそれぞれ使った商品を取りそろえる。マグロ、カツオは地元焼津漁港水揚げ。「手火山式」といううま味が凝縮する製法でいぶす。
燻しは野菜スープを加えてサラダに合う味付けとした。オリーブは野菜スープの他、エキストラバージンオイルやブラックペッパーなどを配合。サラダやバケットのトッピングとして売り込む。同社によると、既に大手、中堅スーパーに納入が決まっており、市販用の他、業務筋の引き合いも強いという。今後は消費者ニーズの高い低カロリーを打ち出すため、カロリー表示を付けて拡販する計画。
水産ねり製品メーカーの一正蒲鉾(新潟市)も健康面の魅力発信を強化する。サラダチキン市場が広がる中、同社は摂取カロリーを控えたいなどの声に対応するため、魚肉すり身が原料の「サラダフィッシュ」を開発。カロリーとDHA配合量をパッケージに明記して1年前に発売した。サラダチキン魚版の先駆けとされる。1日からはよりほぐれやすくジューシーにしたリニューアル品を発売。新たにEPA配合量を明記し、健康志向取り込みを強化する。
松岡水産の「サラダサーモン」
スモークサーモンや煮魚・焼き魚製造の松岡水産(千葉県銚子市)は「サラダサーモン」のラインアップを拡充。3月から新しく「スモークパストラミ」と「タンドリー風」の2種類を投入。従来のスモーク、オリーブオイルと合わせ4種となった。新しい2種類はチリ産アトランティックサーモンが原料。脂のりが良く、味付けをはっきりさせることで使いやすさを追求した。「そのまま食べても、ひと手間加えてもおいしい」と松岡良司社長。最近はクックパッドやインスタグラムなどを通じ、自社製品を使ったグラタンやパスタ、サンドイッチ、リゾットなどの食べ方提案も始めた。
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添加物がどうなっていることやら・・・
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