【巨人】坂本勇人〝無期限二軍再調整〟を決断した阿部監督の「深謀遠慮」
- スポーツ
- 2025年4月16日
巨人は15日のDeNA戦(東京ドーム)を1―0で制し、連敗を「3」で止めた。先発した6年目左腕・井上が7回無失点で今季初白星をマークすれば、バッテリーを組んだ甲斐が好リードと決勝打の活躍を見せた。試合前には、阿部慎之助監督(46)が打撃不振だった坂本勇人内野手(36)の無期限二軍再調整を決断。その裏に隠された指揮官の思いとは――。
悩める背番号6にメスが入った。坂本は開幕戦こそ「6番・三塁」で先発出場したものの、ここまで11試合に出場して打率1割2分9厘(31打数4安打)、0本塁打、2打点と低迷。この日の試合前の練習に参加してメニューをフルに消化したが、阿部監督との面談の末に出場選手登録の抹消が決まった。
打撃不振だったとはいえ、坂本はチームの顔であり、経験豊富なベテランだ。ただ、阿部監督は「もう数字を見れば仕方ないことだし、本人としっかり話し合った上でファームに行かせました」と説明。「二軍で調子良きゃ上げるし。2割打てばね。今は二軍ではいい打者だからね。それで十分ですよ」と〝阿部節〟を交え、期限は設けないものの一定の復調を見せれば再昇格させる方針を示した。
開幕からセ5球団との対戦がひと回りしたタイミングとはいえ、約3週間で功労者への二軍降格指令。今回の通達には、阿部監督なりの「優しさ」もあるようだ。
チーム関係者の一人は「復調を待って5月、6月まで抹消をズルズル引き延ばすと、いざ抹消した時には再昇格のタイミングが順位争いが本格化するであろう時期とかぶってしまい、復帰の判断がシビアになってしまう」と読み解く。さらには「時期だけ見れば今はまだ再調整する余裕はあるし、再起の道も残されている。早めに抹消を決断したのも『焦らずに仕切り直してきてくれ』という阿部監督の思いもあるはず」と指揮官の胸中を推し量った。
リーグ連覇へ、ベテランの力は不可欠だ。もがき苦しむ日々が続く坂本は早期復活を果たせるのか。
東スポWEBより転用
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