英仏海峡わたる移民、1~4月の最多記録を更新
- 国際
- 2025年4月15日
英仏海峡をボートで渡ってイギリスに到着する移民の数が12 日、1~4月の最多記録を更新した。この日新たに、11隻の小型ボートで計656人が到着した。
英内務省が発表した暫定的なデータによると、今年に入ってから英仏海峡を渡った移民は合わせて12日で8064人に達した。4月の半ばにもかかわらず、昨年の最初の4カ月間に海峡を渡った7567人をすでに上回っている。
2023年の同期間の到着人数は5946人、2022年は6691人だった。
12日の656人は、1日当たりの小型ボートによる入国人数としては、今年に入って最も多い。過去最多は2022年9月3日の1305人。
内務省の報道官は、英政府が「亡命制度に秩序を取り戻すための真剣で信頼できる計画」を持っており、人身売買組織のビジネスモデルを解体するために「何も惜しまない」と述べた。
イギリス政府は今年初め、人身売買対策として一連の措置を発表した。その中には、他人の命を海上で危険にさらすことを新たな犯罪とし、最長5年の禁錮刑を科すことが含まれている。この法律は今年中に施行される予定だ。
内務省の報道官は、「命を脅かし、国境の安全を損なう危険な小型ボートでの渡航を終わらせたい」と述べた。
また、政府の計画にはより厳しい執行権限や、過去5年超で最高水準となる送還の強化が含まれると説明。さらに、違法労働を大規模に取り締まることで、ギャングがボート内のスペースを売ろうとして、でたらめな仕事の約束をするのを終わらせると述べた。
最大野党・保守党のクリス・フィリップ影の内相は、この数字を「国家の恥」と表現した。
「このニュースは、キア・スターマー首相が国境を管理できなくなったことを裏付けている」とフィリップ氏は述べ、「ギャングは笑い、ボートは次々と来て、納税者がその費用を負担している」と付け加えた。
これに対し、与党・労働党の報道官は、保守党政権でフィリップ氏が移民担当相を務めていた2021年7~9月の10週間に8325人が海峡を渡ったが、「その数字を国家の恥と呼ぶ声は聞かなかった」と述べた。
フランス側では50人を救助
フランスの沿岸警備隊は声明で、12日に一部の移民が助けを求めたため、海上で複数のボートから計50人を救助したと発表した。
困難な状況に陥っていた1隻のボートからは、28人がフランス北部カレーに運ばれたという。別のボートでは19人が救助され、残りの乗客は旅を続けた。
さらに、別のボートから3人がブローニュ=シュル=メールに運ばれたが、他の移民は援助を拒否し、旅を続けたと付け加えた。
BBC News より転用

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