ミャンマー国境で拘束・保護された日本人は高校生2人含め7人 タイ当局が捜査 6人帰国も他に滞在邦人がいる可能性
- 国際
- 2025年2月21日
政府は20日の衆院予算委員会で、タイ当局が、犯罪集団の拠点となっているミャンマーとの国境周辺で拘束あるいは保護した日本人は高校生2人を含め7人だと明らかにした。
6人はすでに日本に帰国し、1人はまだ拘束中だという。立憲民主党の本庄議員の質問に外務省と警察庁の担当者が答えた。
委員会の中で外務省の担当者は、タイ警察により拘束・保護された日本人は成人5人、未成年者2人だと明らかにし、このうち成人4人と未成年者2人はすでに帰国、残る成人1人は引き続きタイで拘留中だと明らかにした。
関わった犯罪組織の背景や犯罪の概要については「現在、外務省としても、関係国等から情報収集を行っているところだ。2月17日にはタイ政府と我が国を含む関係国等々の間で会議も開催され情報共有を行った。今後の連携等についても確認しているところだ」と述べた。
警察庁の担当者は「高校生2名がタイ当局から無事保護されて日本に帰国したということで、警察としては事件捜査における関係者の供述などを通じて、他にも滞在している日本人がいる可能性があると見ている」と明らかにした。
その上で「拠点はタイ国境近くのミャンマー国内の地域で、政治的な情勢から、様々な外国人犯罪組織が関与しており、高校生がオンラインゲームを通じて知り合った人物から、タイへ出国することを誘われたことなどからも、日本人の関与も窺われると見ている。警察としては、外務省等とも連携しつつ、引き続きさらなる実態の把握に努めていく」と述べた。
本庄議員は「ミャンマーというなかなか直接やり取りもできない地域での犯罪ということで全体解明が難しいことは一定理解するが、日本政府としての取り組みが必ずしも十分ではない。下手したら数十人、あるいは百人単位の日本人が1万人の中に含まれている可能性もある」として、連絡ダイヤルの設置などの対応や、首相官邸が主導しての対策を求めた。
林官房長官は「タイをはじめとする海外の捜査機関等と連携して、実態把握に努めてきている。その上で、拘束また保護された日本人の帰国等については、在外公館を通じて適切に対応してきている」とした上で、「関係国と連携して引き続き、取り締まり、邦人保護を強化したい。海外での特殊詐欺等に日本人が加担させられることがないように注意喚起も一層強化していきたい。横串を刺して政府を挙げてやっていきたい」と述べた。
FNNプライムオンライン(フジテレビ系)より転用
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