韓国「共に民主党」の李在明代表に逆転無罪判決、大統領選出馬に向け有利に…左派系の最有力候補
- 国際
- 2025年3月27日
【ソウル=小池和樹】韓国の左派系最大野党「共に民主党」の 李在明(イジェミョン) 代表に対する公職選挙法違反事件の控訴審判決で、ソウル高裁は26日、懲役1年、執行猶予2年の有罪とした1審・ソウル中央地裁判決を破棄し、無罪を言い渡した。李氏は 尹錫悦(ユンソンニョル) 大統領が 罷免(ひめん) された場合に行われる大統領選に出馬する公算が大きく、逆転無罪判決は選挙戦に有利に働くとみられる。
検察は判決後、上告する考えを示した。韓国の公選法では、上告審は控訴審判決から3か月以内に終えるよう定められている。有罪判決が大法院(最高裁)で確定すれば、李氏は被選挙権を失って次期大統領選に出馬できなくなる。
一方、憲法裁判所では近く、戒厳令宣布に関連して尹氏の罷免の可否を宣告するとみられ、罷免されれば60日以内に大統領選が行われる。李氏は次期大統領選に向けた支持率でトップを独走しており、上告が棄却される、または上告審判決よりも前に大統領選が行われるなどの場合は、左派系の最有力候補として出馬する見通しだ。
26日、「共に民主党」の李在明代表の控訴審判決で、無罪判決が言い渡され、ソウル高裁近くで喜ぶ支持者ら=依田和彩撮影© 読売新聞
昨年11月の1審判決は、李氏が大統領選候補だった2021年12月、不正疑惑の捜査を受けた関係者との交友関係などについて当選目的でのウソの発言をして虚偽事実を公表したとして有罪としたが、この日の控訴審判決では、李氏の発言は自身の認識を述べたもので、虚偽事実の公表にはあたらないなどとして退けた。
李氏はこの日の判決後、「真実と正義に基づいた判決だ。当たり前のことを引き出すのに多くのエネルギーが使われた」と述べた。
李氏は今回の公選法違反事件も含め、 京畿道(キョンギド) 知事時代に北朝鮮への不正送金に関与した事件など計8事件で起訴され、五つの裁判が行われている。偽証教唆事件では昨年11月に1審で無罪判決が出て検察が控訴しており、他の事件では1審判決が出ていない。
読売新聞より転用

コメントする