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伊藤詩織監督「オスカーまで来るとは思っていなかった。次は日本で公開を目指して」/一問一答1


 【米ロサンゼルス3日(日本時間4日)千歳香奈子通信員】米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた「Black Box Diaries」の伊藤詩織監督(35)が、授賞式から一夜明け、日刊スポーツの単独取材に応じた。

一問一答は、以下の通り。

-◇-◇-◇-◇-◇-

-受賞を逃した今の率直な気持ちは

 「実は私がオスカーの投票権があれば、ぜひ(受賞作のノルウェー・パレスチナ合作)『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』に入れたいと思っていたくらい。見た時に、これは世界で見られるべき作品だと思っていたので、受賞した時は自分ごとのようにうれしかったです。もちろん、私たちはチームでいたので違う結果でもうれしかったけど、今は幸せな気持ちです」

-「ノー・アザー・ランド」のスタッフに直接、お祝いを伝えた?

 「はい。英国アカデミー賞もそうですし、いろいろな映画祭で、ずっと一緒にやってきて、どれくらい自分たちのトラウマを語る、そして今起きていることについて語ること、監督して、そして映画に出ている人間としての葛藤を話してきた仲間なので、受賞できて本当に良かったと思います。昨日、授賞式後にオスカー像と一緒に写真も撮らせていただき、みんなで一緒に喜び合いました」

 -改めて(24年1月の米国)サンダンス映画祭での上映から始まり、アカデミー賞にノミネートされ、昨日の授賞式までを振り返って、どうですか?

 「ちょうど1年…サンダンスでのプレミアは、私にとっても大きなことでした。紡ぎあげてきて、やっと肩にあったことがプレミアの日には旅立って、もうこれで私のストーリーではなくなったと感じたんです。It’s no longer my storyと思っていて、ここからこのストーリーが独り歩きをして、旅をしてくれて、そこから話されるべきことだったり議論だったりが始まっていくんだなと思った時に、すごく肩が軽くなったんじゃないですけど、そういう気持ちでした。そこからこの長い1年間、この映画と公開後に、密にチームと一緒にオスカーまで来るとは思っていなかったので正直、そこに対する準備はできていなかった。ですけど、この1年(50を超える国と地域で上映される中で移動し)ずっとスーツケースと一緒に住んでいた感じだったので。この旅の中で本当に多くの(性暴力からの)サバイバーだったり、声を上げたいけど上げられないコミュニティー社会にいる方たちと出会って、どれくらい映画で伝えていくことが尊いかということを感じて、この問題が普遍的で日本だけの問題ではないということを思っています。この映画は問題について、もちろん光を当てて伝えたいわけではく、そこを人間としてどう生きていくか、どうその人の隣として生きていくかということ。どんなことでも、私たちは毎日、トラウマと向き合って生きていると思うので、それを多くの人が考えるきっかけになったらなと思っています。なので、この1年、私も学んだことが本当にたくさんあり、外国の方との会話の中で気づいたこととかもあり、有意義な1年でした」

-これで一区切りという気持ちですか?

 「1つのピリオドは打てたと思います。ただ、私はこれから、この映画を日本で公開したいと思って。日本にいる妹であったり、友人であったり、これからの世代に届けたいと思って作ってきたものなので、次は日本で公開できることを目指してチーム一同、励んでいきたいと思っています」

-日本での公開はまだ決まっていないが、アカデミー賞授賞式に出席したことが報じられたことが後押しになるでしょうか?

「このカテゴリーで、日本人としてノミネートされたこと自体が、歴史上初めてということなので、それはとても誇らしいことです。難しい問題に光を当てている作品ではありますし、やはり、どのドキュメンタリーもそうですが、今回も5作品、どれもいろいろな光と影があるストーリーだったと思いますし、それがドキュメンタリーなので、それを劇場で、日本で皆さんと一緒に見られるように励んでいきたいですし、その日を夢見ています」

-レッドカーペットを歩き、授賞式に参加され、どんなことを感じられたか?

 「10年間、一緒に歩んできた仲間たちと、ずっと近くでサポートしてくれた友達と一緒に歩めた。本当に一歩一方お疲れさま、よくここまで来たね。あれもつらかったけど、一緒にこうしてお祝いができるなんてねと、お疲れさまのコールの連続でした。授賞式の最中も、いろいろな受賞をしてきる人たちを見ながら、その裏にはどんな葛藤とストーリーがあったんだろうと思うだけで、それを考えているだけで感極まってしまいました。みんな授賞式中ずっと、ウルウルしていました。いろいろな気持ちと向き合っていました。緊張ではなかったです。ここまで来られた、生き延びて来られたということの喜びが大きかったです」

 -改めてこの作品を通じて伝えたかったメッセージは?

 「オスカーの授賞式をニュースでは見たことがあったけど、実際に見たことがなかったので…映画の祭典ですよね。そこに注ぎ込まれているエネルギーとセレブレーションが全てで、とにかくどれくらいの人たちの思いと、ストーリーテリングへのパッションが注がれているんだろうということに気を取られていたので、オスカーだからこそ特別に思ったということはなかったです。(涙目になりながら)10年間、ずっと並走してくれていた親友であり、今映画にも出ている友達は、一番暗かった、一番つらかった被害を話した直後のことを考えると、あんなに周囲から反対されてけど、こうやってここに立てるというのは本当に信じてきたおかげだけということをお互いに話しながら、本当に1歩1歩レッドカーペットを一緒に踏みしめて…。お祝いしてお疲れさまという感じでした」

日刊スポーツより転用

日刊スポーツ

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