高所得者の厚生年金保険料、3段階で引き上げ方針 厚労省が見直し
- 政治・経済
- 2025年3月1日
厚生労働省は28日の公明党の部会で、高所得者の厚生年金保険料を増やす措置について、2027年9月から段階的に引き上げる修正案を示した。当初は27年9月に引き上げる方針だったが、与党内の「現役世代への負担増につながる」との声に配慮し、3段階に分けて引き上げる方針に見直した。
厚生年金の保険料は、32区分ある基準額「標準報酬月額」に基づき算出され、現在は65万円が上限。この上限を27年9月に68万円、28年9月に71万円、29年9月に75万円に引き上げる。75万円の場合、保険料負担は月約9000円上がるが、もらえる年金額も増える。
また、パート労働者が支払う厚生年金保険料のうち、労使折半分を超えて会社が負担する場合、50人以下の会社か5人以上の個人事業所であれば、折半超過分を全額、会社側に還付する方向で調整も進めている。26年10月から3年間の時限措置とする。当初は8割還付で調整していたが、公明党が全額還付を求めていた。
ただ、こうした改正を含む年金制度改革関連法案については夏の参院選の結果に影響するとして、与党内で法案提出に慎重な意見が出ている。【宇多川はるか】
毎日新聞より転用

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