口座記録を虚偽と裏付け 尼崎・政活費不正問題、市議を再尋問へ 市議会百条委
尼崎市議会の光本圭佑市議(45)=無所属=による政務活動費(政活費)の不正流用問題で、会派の同意なく出金した250万円をめぐり、市議会などに提出された口座記録が虚偽だったことが12日、市議会調査特別委員会(百条委員会)の調べで裏付けられた。百条委は同日開催した第5回会合で、19日に光本市議を証人尋問することを決めた。
光本市議は会派「日本維新の会」幹事長だった2022年4月20日、会派の同意を得ないまま、所属議員10人分の政活費250万円を25万円ずつ10回に分けて出金。6月2日に疑惑が発覚し、その後全額を返金した。議会には「『日本維新の会光本圭佑』名義の口座を4月1日に開設し、20日に全額移して保管していた」と説明した。
だが、これまでの百条委の調査で、光本市議から提出された口座記録は偽造されたもので、実際には疑惑が発覚した6月2日に開設され、翌3日に光本市議の個人口座から入金されていことが判明していた。
今回、金融機関から個人口座の記録を提出してもらって調べたところ、250万円は同日、光本市議の知人の会社から同市議の個人口座に振り込まれた後、「日本維新の会光本圭佑」名義の口座に移されたものだったことが分かったという。
百条委は昨年11月にも光本市議への証人尋問を行ったが、同市議は口座記録について「刑事手続きへの影響が考えられる」と回答を避けた。知人の会社は調査への協力を拒否しているといい、百条委は改めて光本市議を聴取する必要があると判断した。
光本市議による政活費の不正流用をめぐっては、神戸地検が2019年1月~21年9月に政活費計約200万円を着服したとして、業務上横領罪などで在宅起訴。百条委は起訴事実以外の2件を調べている。
(広畑千春)
神戸新聞NEXTより転用
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