女性97人が狙われ、計10億1700万円がだまし取られる 詐欺師29人を追送検、他にもリーダー格がいる可能性
カンボジアを拠点に特殊詐欺電話をかけていた日本人の男25人が逮捕された事件で、埼玉県警大宮署合同捜査本部は5日、日本に住む高齢女性97人に対して同様の電話をかけ現金や電子マネーをだまし取ったなどとして、詐欺と詐欺未遂の疑いで、25人と新たに4人を加えた29人の男をさいたま地検に追送検した。29人はいずれもかけ子とみられ、捜査本部は29道府県で特殊詐欺事件110件を確認。被害総額は10億1700万円に上った。
29人は氏名不詳の者と共謀し、昨年3~9月ごろまでの間、カンボジアから介護施設担当者などを名乗り、和歌山県の女性=当時(83)=ら96人に対して「介護施設に優先的に入居する権利がある。譲渡してほしい」「権利の名義を他人に使用させると犯罪に当たる」などと電話し、疑いを晴らすための費用として、指定した場所に現金計約7億6300万円を送付させるなどしてだまし取ったほか、札幌市の女性=当時(75)=ら2人に対して同様の手口で現金をだまし取ろうとした疑いが持たれている。 捜査本部は昨年11月~今年4月までに、別の女性らに対する詐欺容疑で29人を逮捕、再逮捕するなどしていた。他にもリーダー格の人物がいるとみて捜査を継続するとともに、国外を拠点とした別の特殊詐欺グループとの関連についても調べている。
埼玉新聞より転用
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