【パラ】史上初の妊娠7カ月“2人で”表彰台銅メダル獲得!赤ちゃん競技中におなか蹴る
- スポーツ
- 2024年9月2日
<パリ・パラリンピック>◇8月31日
アーチェリー女子コンパウンド個人(車いす、立位など)で、妊娠7カ月のジョディ・グリナム(31=英国)が銅メダルを獲得した。妊娠を公表しての出場もパラリンピック史上初。新たな生命と“2人”で表彰台に上がる快挙を成し遂げた。
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31歳のジョディ・グリナムが妊娠7カ月の大きなおなかをいたわりつつ、「妊娠している女性でも高いレベルで競争できる」と誇らしげに話した。
国際パラリンピック委員会(IPC)によると、妊娠中であることを公表してパラに出場したのは史上初。「体温が上がりやすいので暑熱対策を徹底した。おなかの膨らみを支えるベルトも調達した」と万全を期し、1日で4試合を戦い抜いた。3位決定戦を1点差で制すると両腕を突き上げ、目を潤ませて喜びを爆発させた。
パラリンピック公式ホームページでも「競技中におなかを蹴る赤ちゃん」のおなかをさする写真なども添え、たたえられた。グリナムも「赤ちゃんが蹴ってくれるのは最高。『ママ、何しているの?』って言っているみたい。これは名誉だし、おなかの中の小さなサポート」と感謝した。
地元メディアによると、生まれつき左手の指が欠損。15歳から競技を始め、着実に力をつけた。16年リオデジャネイロ大会では混合コンパウンド団体で銀メダル。個人で6位だったリオを上回った。一昨年に息子を授かったが、過去3度の流産を経験。今大会には助産師と看護師が同行。パリ入り後も1度は入院したが、練習を続けてきた。働く妊婦を勇気づけたいとの思いも原動力だ。表彰式ではピンク色に染めたロングヘアもなびかせ「何事にも可能性があることを示した。みんなもやりたいことがあればやればいい」とうれしそうに呼びかけた。
日刊スポーツより転用
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