日本郵便、郵便事業で2年連続赤字 896億円
- 政治・経済
- 2024年7月26日
日本郵便が25日発表した2023年度の郵便事業収支は、営業損益が896億円の赤字(22年度は211億円の赤字)だった。07年の郵政民営化以降で初めて赤字に転落した22年度に続き赤字は2年連続で、損失が拡大した。
内訳は、国内郵便が918億円の赤字。インターネットやSNS(ネット交流サービス)の普及で郵便物が減少したことに加え、人件費の上昇などで集配運送委託費の負担が増えたことが主因だ。一方、国際郵便は、新型コロナウイルス禍で停止していた欧米向けの引き受けが再開した影響などで22億円の黒字だった。
日本郵便株式会社法に基づく業務区分別の営業損益は、郵便物や印紙などの「第1号」が郵便物の減少などにより951億円の赤字で、貯金や為替などの「第2号」も手数料の減少などにより270億円の赤字。保険の「第3号」(78億円の黒字)、「ゆうぱっく」などの荷物や投資信託、がん保険、不動産といった、ユニバーサルサービス以外の「第4号」(1106億円の黒字)は利益を確保した。ただ、全4区分で22年度と比べ減益となり、合計では37億円の赤字だった。
日本郵便は収支改善へ、10月から手紙やはがきの料金を約3割値上げするが、24年度の郵便事業収支は赤字となる見通し。25年度に黒字化するものの、郵便局網の維持費などが重く、26年度以降は再び赤字が続く見込みだとしている。
毎日新聞より転用
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