「本部長が県警職員の犯罪行為を隠蔽しようとした」前鹿児島県警生活安全部長の主張を否定も肯定もせず 県警本部長「捜査で確認行う」
職務上知り得た秘密を退職後に漏らしたとして、国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕、送検された前鹿児島県警生活安全部長で無職の男(60)=鹿児島市紫原5丁目=が「野川明輝本部長が県警職員の犯罪行為を隠蔽(いんぺい)しようとしたため漏らした」と主張していることについて、野川本部長は6日、「事件捜査の中で必要な確認を行う」と述べ、否定も肯定もしなかった。県警記者クラブの要請に対し、県警本部で報道陣の取材に応じた。
野川本部長は容疑者の逮捕を巡り「県警の他の部長を問い合わせ先と記した上で、公表を望んでいない事件の女性被害者の名前などを第三者に漏らした」と説明。「模範となるべき立場であり、逮捕を重く受け止めている」と話した。
南日本新聞の取材では、「他の部長」はすでに退職した刑事部経験者とみられる。容疑者が漏らしたとされる事件の内容については、2023年に男性警察官が、市民の情報をまとめた「巡回連絡簿」を使い、県内の女性に携帯電話で性的な内容を含むメッセージを送った可能性がある。
容疑者は鹿児島簡裁で5日あった勾留理由開示手続きで、トイレに侵入して女性を盗撮したとして逮捕、起訴された巡査部長の事件と合わせて、「野川本部長が県警職員の犯罪行為を隠蔽しようとしたことが許せなかった」と述べた。
野川本部長は6日の報道陣の取材に「(容疑者の)主張は承知しているが、いずれも容疑者を逮捕するなどして必要な対応を取っている」と説明した。
南日本新聞より転用
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