【全米女子オープン】笹生優花V日本勢初の米メジャー2度目優勝 渋野日向子とワンツー!
- スポーツ
- 2024年6月3日
<米女子ゴルフツアー:全米女子オープン>◇最終日◇2日(日本時間3日)◇米ペンシルベニア州・ランカスターCC(パー70)
笹生優花(22)が逆転優勝を果たし、21年以来3年ぶり2度目の頂点をつかんだ。3打差5位からスタートした最終日は5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの68で回り、通算4アンダーまで伸ばした。米ツアーは通算2勝目で、海外メジャーの複数回優勝は日本勢では初の快挙となった。「辛抱強さが生きてきたんじゃないかと思います。このチャレンジを楽しめた」。グリーン上での優勝セレモニーで語った。 通算3アンダーで2打差4位から出た渋野日向子(25=サントリー)は2バーディー、4ボギーの72で回り、通算1アンダー279で優勝した笹生優花に3打差の単独2位に入った。
笹生にとっては3年前、米ツアー初優勝を飾った思い出の大会。08年の朴仁妃(韓国)と同じ、19歳11カ月17日の最年少優勝記録も樹立した。今年は日本勢21人が出場する中で初日に首位発進し、上位争いを続けて迎えた最終日だった。
2番で幸先よくバーディーを先行させた。6番ではダブルボギーを喫したが、ここまでの3日間好調を維持してきたパットを支えに粘る。上位勢が軒並みスコアを落とす我慢大会の前半9ホールを終えると、12番のバーディーで首位で22年覇者のミンジ・リー(オーストラリア)に並ぶと、13番でも連続バーディーを奪って単独首位に。
15番でもバーディーを重ねて独走態勢に入ると、ギャラリーを熱狂させたのは16番。357ヤードのパー3の第1打を強振すると、ボールは見事にグリーンを捉える1オン。2パットでバーディーとして勝利を大きく引き寄せた。
母フリッツィさんの母国フィリピンで生まれ、日本とフィリピンの2つの国籍を保持し、21年の優勝時はフィリピン国籍だった。同年8月の東京五輪にはフィリピン代表として出場。同年11月に日本国籍を選択した。当時は「いずれは日本国籍を選ぶんだろうなと思っていた。21歳になったら国籍を選ばないといけない日本のルールがある。国籍は日本だけのルールで、どっちを選ぼうと自分は日本人とフィリピン人」と話していた。
この日は「(前回)優勝した時には自分の母に恩返しです。今回は父に恩返しができました。両親にそれぞれ恩返しができたことを嬉しく思います」と喜んだ。
◆笹生優花(さそう・ゆうか)2001年(平13)6月20日、フィリピン生まれ。父の影響で8歳からゴルフを始める。幼少期からフィリピンや各国のジュニア大会で活躍。14歳でフィリピン女子ツアー優勝。15年にはサントリー・レディースで国内ツアー初出場。18年ジャカルタ・アジア大会で個人、団体ともに金メダル。19年オーガスタ女子アマで安田祐香とともに3位。同年11月のプロテストに合格。国内ツアーはルーキーだった20年に開幕戦で5位、2戦目となった8月のニトリレディスで初優勝。弟3人、妹1人がいる。166センチ。血液型B。
日刊スポーツより転用
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