「休業損害払え」 生徒会選挙でものまねされ激高の教頭、停職処分
生徒会役員選挙の演説で自身のものまねをされたことに激高し、「鑑別所に行く場合もある」などと生徒に不適切な言動を繰り返したとして、大阪府教育委員会は28日、同府和泉市立義務教育学校の男性教頭(46)を停職3カ月とする懲戒処分を発表した。同日付。
府教委によると、この教頭は2023年10月、前日にあった生徒会役員選挙の演説会で、自身の仕草やしゃべり方をまねた中学2年の男子生徒を廊下に呼び出し、「(怒りで)寝られなかった」「この件で(自分が)休んだら休業損害を払ってもらう」「鑑別所に行く場合もある。高校に行けなくなる場合もある」などと叱責、謝罪を求めた。男子生徒は涙ながらに何度も謝罪したという。
教頭はその日、別件で来校していた生徒の母親にも事情を説明。母親も一緒に演説内容を考えたことを知ると、「訴えることもある。そうなったら結局お金で解決することになったりする」と怒りをぶつけた。
男子生徒は役員に当選したが、教頭は男子生徒を役員から退かせようと、校長の了解なく校内に張られていた選挙結果をはがしたうえ、生徒の名前を消して張り替えるなどした。
教頭は府教委の調べに、「教頭である私への侮辱だと思い、必要以上に叱責してしまった。(母親に対しても)大人がすることではないと怒りがこみ上げ、冷静な対処ができなかった」と話している。
この教頭は現職のまま自宅待機となっており、同校には現在、別の教頭が赴任している。【戸田紗友莉】
毎日新聞より転用
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