特殊詐欺容疑で3人逮捕 被害金など30億円を資金洗浄か 愛知
名古屋市の女性から現金4780万円をだまし取ったとして、愛知県警などの合同捜査本部は22日、住所不定、リサイクル会社役員の三浦翔太容疑者(32)ら3人を詐欺容疑で逮捕した。県警は海外にある容疑者名義の暗号資産口座に被害金が流れていたことを確認。同じ名義の別の金融機関の口座には約30億円の出入金記録があり、県警は容疑者らが犯罪収益を資金洗浄(マネーロンダリング)したとみて調べている。
他に逮捕されたのは、自称・会社役員、福井かおり(47)=東京都目黒区▽無職、横井広希(31)=名古屋市中村区=の2容疑者。
逮捕容疑は他の者と共謀し、2022年3~5月、セキュリティー関連協会の職員や警察官らを名乗り、名古屋市の女性(84)に電話をかけ「携帯電話がハッキングされた。サイバー保険に入るべきだ」などとうそを言い、109回にわたって現金計4780万円を87の指定口座に振り込ませたとしている。
被害金は複数の口座を転々とした後、横井容疑者の海外にある暗号資産口座に流れていた。県警はグループが資金洗浄した上で、一部を現金化していたとみている。
愛知県内では、22年2~4月にも同様の手口で特殊詐欺被害が発生し、貴金属買い取り店の実質的経営者らが逮捕、起訴された。この事件の捜査を通じて、今回の被害が明らかになったという。県警は他にも被害者がいるとみて捜査を進めている。【田中理知】
毎日新聞より転用
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