【バレー】VNLの“秘密兵器”は炊飯器 開幕前はオランダとの練習試合で最終確認/広報リポート
- スポーツ
- 2024年5月24日
<男子日本代表広報リポート 第2回>
バレーボール男子日本代表の岸翔太郎広報がお届けする「男子日本代表広報リポート」の第2回。代表チームの舞台裏や秘話を交えながら、パリオリンピック(五輪)に向けて広報の視点から選手情報やトピックを紹介します。
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オランダ遠征では選手のコンディション管理のため、日本から“秘密兵器”を持ち込んでいます。大型の炊飯器で、なんと10合炊きを2台。昼食と夕食で白米を16合ずつ炊きますが、これを選手14人で空にしてしまいます。
今シーズンは栄養士の吉谷佳代さんも帯同。白米は、各選手の体重に合わせてグラム数も決めており、必要な量を摂取します。吉谷さんは「海外遠征は食べ物が合わなかったり、体重が落ちてしまうことが課題。練習、試合でのエネルギーを作るために白米を食べてもらっています」と重要性を強調しました。
選手からは、感謝の言葉が聞こえてきます。
関田誠大選手は「ありがたいです。おいしいです!」。山本智大選手は「日本にいる時と変わらず、食に対するストレスを感じないです。ありがたい環境」。高橋健太郎選手も「今までになかった、海外でたっぷり食べられる喜び、うれしいです。ありがたい」と絶賛。今年の勝負メシは白米!かもしれません!
5月14日には、この遠征2戦目となるオランダとの試合が行われました。ネーションズリーグ(VNL)開幕前最後の試合。先発は関田選手、西田有志選手、富田将馬選手、甲斐優斗選手、小野寺太志選手、高橋選手、小川智大選手。1戦目から山内晶大選手に代わって高橋選手、山本選手に代わって、小川選手が先発出場しました。
4セット形式で行われた試合は、1セット目は取られたものの、甲斐選手が16得点、途中出場の宮浦健人選手が15得点の活躍で、セットカウント3-1で勝利(19-25、25-22、25-21、25-21)。
小川選手は「序盤サーブレシーブがうまくいかなかったけど、途中で修正できた。オランダは身長が大きいので、これから戦う各国のシミュレーションができたし、被ブロックが大切と改めて実感した」。深津旭弘選手も「前回の試合ではうまくいかなかったが、今日はうまくチームをまとめられたと思う。声を出すことは自分の役割。自分にとってもエネルギーになるし、チームも勢いづくと思うので続けたい」とし「サーブは強弱をつけてやれたのでもっともっと研究していきたい。VNLまで細かいコンビのコミュニケーションを詰めていく」と意気込んでいました。
そして5月17日に、オランダからVNL第1週が行われるブラジルへ移動。初戦のアルゼンチン戦は、逆転勝ちで白星発進しました。パリ五輪に向けた重要な大会。この後も、選手たちがどんなプレーをみせてくれるのか楽しみです!
◆岸翔太郎(きし・しょうたろう)1990年(平2)5月19日、埼玉県志木市生まれ。小学校からバスケットボールをはじめ、中学時には全国大会優勝。高校、大学と強豪校でバスケを続け、その後テレビの企画制作会社へ。現在は、昨年に続き、日本バレーボール協会広報部撮影班として男子日本代表チームに帯同し、チームの日々の練習や宿舎での様子などを撮影中。
食事を摂る関田誠大(C)JVA© 日刊スポーツ新聞社
日刊スポーツ新聞社より転用

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