阪神大震災当日に生まれた照強、使命感を力に変えて 大相撲
- スポーツ
- 2024年1月18日
阪神大震災が起きた日に兵庫・淡路島で生まれた大相撲の幕下・照強(本名・福岡翔輝、伊勢ケ浜部屋)が17日、29歳の誕生日を迎えた。今年の元日に起きた能登半島地震などの被災者にも思いを寄せながら奮闘を続ける。
かつては幕内で活躍し、三賞受賞経験もある実力者。豪快な塩まきでも人気を集めたが、糖尿病の影響もあって現在は番付を大きく落としている。初場所2日目の15日、今年最初の一番を土俵際の引き落としで白星で飾ると「動いているけど、(どっしりとせず)軽いっすよね。自分の場合は、まずは病気を治さないと」と語った。3日目の16日は十両経験者の朝乃若に勝ち、2連勝と順調な滑り出しを見せた。
毎年やってくる「1月17日」は初場所中に迎える。誕生日は、多くの人にとっては阪神大震災の発生日であり、自らも「節目」として思いを新たにする。
当時のことは映像では見たことがあっても、記憶としては残っていない。だが「東日本大震災や今回の能登半島地震など、記憶に残るような地震の様子を見て、使命感は強まっていく」と、特別な運命の巡り合わせを感じ、力に変えようとしている。
1年前の初場所は十両で大きく負け越し、春場所から幕下に落ちた。現在は東幕下33枚目。丸1年遠ざかる関取への復帰を目指す。
17日は例年、神棚に手を合わせる。今場所は取組はないが、「被災された人たちを元気づけられたら。頑張るしかない」と土俵から思いを届けようとしている。【村社拓信】
毎日新聞より転用
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