トランプ氏「最大の勝利だ」 初戦完勝、ライバル候補は伸び悩み
- 国際
- 2024年1月17日
11月の米大統領選に向けた共和党の候補指名争いは15日(日本時間16日)、初戦の中西部アイオワ州党員集会が開かれ、ドナルド・トランプ前大統領(77)が5割超の得票で完勝した。ロン・デサンティス南部フロリダ州知事(45)とニッキー・ヘイリー元国連大使(51)は伸び悩み、第2戦以降でどこまで食い下がれるかが焦点となる。返り咲きを目指すトランプ氏は保守層の厚い支持があることを誇示し、指名獲得に向けて思惑通りに滑り出した。
党アイオワ州本部によると、集計率100%で、トランプ氏の得票率は51・0%、デサンティス氏が21・2%、ヘイリー氏が19・1%。7月の党全国大会で大統領候補選出の投票権を持つ代議員(2429人)の同州への割り当ては40人で、得票率に応じて振り分けられる。
得票率7・7%で4位の実業家、ビベック・ラマスワミ氏(38)は15日夜、選挙戦からの撤退とトランプ氏への支持を表明した。
トランプ氏は連邦最高裁への保守派判事指名などの実績を掲げ、同州で影響力が強いキリスト教福音派に浸透した。党員集会後の演説では「過去最大の勝利だ」と強調。攻撃的な言動は控えめで、ライバル候補をたたえ、党派や政治思想の違いを超えた協調を呼びかける一幕もあった。
デサンティス氏は、保守派が強いアイオワ州の全99郡を回るなど力を入れてきたが、主張に共通点が多いトランプ氏の支持層を切り崩せなかった。ただ、危ういとみられていた2位を確保し、「次に進める」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
ヘイリー氏は穏健派の期待が高まっていたが、州内の支援組織の構築で後れを取った。ただ、第2戦の東部ニューハンプシャー州予備選(23日)の世論調査ではトランプ氏に迫っており、「今後は2人の戦いになる」と強気を見せた。
共和党の候補指名争いは6月まで各州で続く。予備選・党員集会の開催が集中する3月5日のスーパーチューズデーが山場で、3月中にも党候補が事実上決まる可能性がある。
民主党は2月3日の南部サウスカロライナ州予備選で実質的な候補指名争いが始まるが、再選を目指すジョー・バイデン大統領(81)の指名が確実視される。バイデン氏は15日「トランプ氏が現時点で相手側の最有力候補だ。過激なMAGA(マガ=トランプ派)との闘いになる」とX(ツイッター)に投稿した。
11月の本選では、第3党や無所属の候補も出馬に意欲を見せている。
毎日新聞より転用
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